2015年10月6日火曜日

卵子提供で生まれた子供にも、“生みの親”の遺伝子が受け継がれている可能性あ り:スペイン研究


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妊娠できない場合、第三者から提供された卵子を人工受精させて、子宮内で着床した後に出産するというケースがある。当然卵子はドナーのものだから、赤ん坊には生みの親の遺伝子は存在しないとされてきた。

しかし先日、第三者から与えられた卵子で子供を出産した場合でも、生んだ母親の遺伝子が受け継がれている可能性のあることが伝えられる。

母親からの分泌物が着床前の胚に入る

この研究結果を発表したのはスペイン、バレンシアにあるIVI clinicのFelipe Vilella博士とCarlos Simón博士。

彼らが10人の患者を調査したところ、母親の子宮から分泌されたものが胎児の胚に入り込んでいることを発見したという。

しかも分泌された液体を抽出することにより、Hsa-miR-30dと呼ばれるDNAの断片が胎児によって吸収され、着床後すぐに母親の遺伝子が子に受け継がれていることを確認。

ただし研究者らは運ばれたのは完全な遺伝子ではなく、あくまでも断片に過ぎないとして、それ自体では胎児が形成されることはないと主張している。

顔が似たり喫煙の影響も見られたり

これまでも卵子提供の子供の顔が母親と似ている場合があると言われ、母親がタバコを吸ったり肥満体質になったりすると、それが赤ん坊に受け継がれる危険性も指摘されてきたが、理由は謎だったという。

Vilella博士はこれについて、「今、私たちはDNAの分子が母親から胎児へと送られているという発見によって、その謎の答えを得たと信じています」と語っている。

もしこれが本当なら重大な出来事と言えるだろう。というのも提供された卵子で出産した母親は、わが子に自分の遺伝子が受け継がれていないことに自信を無くす場合もあるとされてきたからだ。

しかしVilella博士によれば、まだ研究の第一歩に立ったにすぎず、今後母親から送られたDNAの断片を子供のものと比較して調べる必要があるという。

 

公開日時:2015年10月06日 16時00分

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