2015年11月26日木曜日

現代の浦島物語?――JR西日本、“カメ救助装置”で事故と遅延を防止



[ITmedia]

 JR西日本と須磨海浜水族園は11月24日、線路にカメが挟まる事故を防止する技術を発表した。今年4月に取り組みをスタートし、最も事故が発生していた五位堂駅付近(和歌山線)での事故件数をゼロに抑えたという。

線路のポイント(分岐器)挟まったカメ
【“カメ救助装置”の全容は】

 JR西日本では、毎年夏になると、線路のポイント(分岐器)にカメが挟まり、列車が停止・遅延する事故が多発していた。事故が起こるのは、カメの活動期とされる5月から9月。共同調査によって、(1)陸上を歩くカメが踏切を渡る、(2)2本のレールの間に落ち、レールに沿って歩く、(3)ポイントにたどりつき、可動部の隙間に入り込む、(4)ポイントが切り替わり挟まってしまう、(5)信号が変わらず、列車が止まる――と、事故の要因と全容を突き止めた。

 防止策として、ポイントにたどり着く前にU字溝を埋め、カメを落下させることで安全に逃がす方法を考案。今年4月に導入したところ、8月までに10匹のカメを救出したという。

 同園では「列車の遅れを防ぐとともに、カメの事故死を減らす技術を誕生させることができ、なんとなくさわやかな気持ちになった」とコメントしている。


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