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 アメリカの軍事開発部がいつでもおいしく食べられる戦闘食用ピザを目下開発中である件は、2014年にも

米陸軍、賞味期限3年のミリメシ用「ピザ」を開発


の記事にてお伝えしたかと思うが、ついにこの度、「3年間常温保存可能なピザ」が完成したという。

 「外見も味も、普通に作られたピザと全く同じなんです!」自信満々にそう語るのは、マサチューセッツ州ナチックにある、戦闘食(MREレーション)などを製造・開発する米軍所属の研究所、ナチックラボに勤務する、フードテクノロジストのローレン・オレクスキーさんだ。
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 このピザは、”MRE#37”として、2017年には戦場の兵士らに配給される予定だという。「戦場で兵士がうれしそうにピザの袋を開けて食べているところが目に浮かぶ。」とオレクスキーさんは期待を胸にそう語った。

※ MREとは、アメリカ軍が採用している個包装されたレーション(戦闘食)のこと。個々のメニューは約1200キロカロリーを提供するようになっている。

 味に関しても戦闘食にしてはうまいそうで、学生時代のカフェテリア(学食)で出て来た「ちょっと冷えたピザ」に近いと言う。勿論、レストラン等で食べるピザとは似ても似つかないかも知れないが、現場での士気を高めるには十分な働きをしてくれる事だろう。

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 米軍兵にヒアリングを行ったところ、戦場でピザを食べたいという要望は圧倒的に多かったという。戦場でピザは米軍兵士皆が望んでいる事なのだそうだ。

 ナチックラボでは彼らの声を聴きいれ、過去5年にわたり、3Dプリンターで作る食事等の開発と並行して試行錯誤を重ねた結果、今回のピザが出来上がったと言う。


Cooking up pizza to last for 3 years

 常温(26度前後)で3年間の保存を可能にするには、かなりの技術を要したそうだ。ピザのソースや生地には水分が必要不可欠であり、その為、カビや細菌が繁殖するという問題が常につきまとう。ナチック・ソルジャー・リサーチの開発チームはこの問題にハードル・テクノロジーという技術を用いて挑戦し、見事にピザの完成にこぎつけたそうだ。

 ハードル・テクノロジーとは細菌などの繁殖を食い止める為のバリアを食料の中に食い込ませる技術の事で、今回のピザの場合、ソースの酸性、水分量、パッケージ内の酸素量、材料の重ね方などを綿密に調節し、3年という長期間の保存が可能になったという。

 「今回の場合、一番大きな変更点はソースにある。ソースを酸性に近づける事で、細菌の繁殖を抑えたのです。」とオレクスキーさんは語ってくれた。

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 その後開発チームは試食アンケートや現場での環境化での色彩・味等の変化を記録し、データとして収集した。現場でのアンケートは好評だったようだ。

 開発チームがその第一段階を終えると、今度は摂氏37度の環境下で6ヶ月間と、摂氏26度で3年間の耐久力テストテストを行った。両者においてピザに大きな変化は見られず、見事に全ての耐久テストを合格したそうだ。

 更にうれしいおまけつきだ。

 全てのMREには水を混ぜる事で発熱するヒーターが付属されているので、アフガニスタンや戦前で熱々のピザが食べられ日は近いだろう。

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via:techinsidercbsnewsなど、translated riki7119 / edited by parumo

 おいしいピザが戦場で食べられるとなれば米軍の士気はダダ上がりに違いない。だって米軍の生命線はピザなのだから。


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