2016年4月23日土曜日

iPS細胞が実用化へ。眼科の緑内障に。

引用元
http://nitijou-matome.blog.so-net.ne.jp/2016-03-09-2

2016/03/09 22:33

iPSから角膜細胞、阪大など作製成功 臨床研究へ前進

新たな角膜治療のしくみとは?
ヒトのiPS細胞から、目の角膜細胞をつくることに、大阪大などが成功した。

他人からの提供に頼っていた移植に代わる治療法につながる可能性があり、研究チームは2年以内に患者への移植をめざす。

研究成果は10日、英科学誌ネイチャー電子版に掲載される。

角膜は黒目の表面を覆う透明の膜。病気やけがで角膜を作る幹細胞がなくなると、結膜に覆われて失明することもある。

他人からの移植は拒絶反応があり、提供する人も不足。自身の口の粘膜細胞を移植する方法は混濁が課題だった。

西田幸二教授(眼科学)らは、ヒトのiPS細胞から角膜や水晶体などの「原料」が集まった組織を作製。

これを元に、厚さ約0・05ミリの角膜上皮の細胞シートを作った。このシートを病気の状態にしたウサギに移植すると、治療効果を確認できた。

角膜は血管が通っていないため、iPS細胞ががん化して増殖する可能性は低く、これまでの研究でも問題は起きていないという。

高齢の緑内障患者がiPS細胞で救われる!?

高齢者の緑内障にiPS細胞を使った治療法に効果が見られるとする研究結果がでた。

年齢とともにリスクが高まる目の病気のひとつに緑内障があります。

今のところ緑内障の治療は確立されておらず、緑内障と診断された場合には、点眼薬などで症状を和らげつつ、一生を通じて付き合っていくしか方法がありません。

そんな現状のなか、緑内障治療の確立へとつながる一歩を踏み出したのが独立行政法人国立成育医療研究センターの東範行眼科医長です。

再生医療に基づいた新治療法の開発に興味を持っている同医師がこのたびの研究に際して活用したのは、今医学界で話題沸騰中のiPS細胞。

動物を使った実験でさえも1~2cmの長い軸索を持った視神経細胞を作製することは到底不可能とされてきたわけですが、なんとヒト由来のiPS細胞を用いて網膜神経節細胞へと分化させることに成功しました。

今回の研究を応用すれば、緑内障をはじめ、視神経細胞への損傷が原因で引き起こされるさまざまな目の病気の予防にもつながると考えています。

高齢者の失明原因にもなっているのが加齢黄斑変性と緑内障です。

加齢黄斑変性については、同じくiPS細胞を使った手術が昨年功を奏し、実用化に向け着実に進んでいるところ。

iPS細胞をきっかけに、高齢者にとって明るい未来が訪れることを期待したいですね。

iPS細胞とは?倫理上の問題は?

そもそもiPS細胞とは?

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iPS細胞とは、人工多能性幹細胞(じんこう たのうせい かんさいぼう)のことをいいます。

人工多能性幹細胞を英語に訳すと、induced pluripotent stem cells となります。

これの頭文字をとってiPS細胞と呼ばれるわけですね。

ちなみに、なぜ最初の「i」だけが小文字かというと、「アップル社のiPodのように広く世間に広まってほしい」という、山中教授の願いが、込められているからだそうです。

さて、この人工多能性幹細胞ですが、注目してほしいのが「多能性」という部分です。

文字通り、「多くの能力」「多くの可能性」を持っている細胞ということです。

少し難しい表現をすると、分化万能性」をもっている細胞ということになります。

分化万能性とは、様々な細胞に変化することのできる能力のことです。

身近なところでは、受精卵が良い例ですね。

受精卵は、最初はただの丸い細胞でしかありませんが、分化万能性があるため、そこから手や足、臓器、脳などがつくられていくわけです。

つまり、iPS細胞は受精卵と同じ能力を持っていることになります。

iPS細胞に期待すること

1、 再生医療

例えば、肺が病気になってしまった人がいたとします。

そしてその病気が、移植しなれば治らない病気であったとし。

その場合、もちろん患者さんやその家族は移植をしようと思いますよね?

でも移植するには様々な問題があります。

まず、肺を提供してくれる人(ドナー)が見つからなければいけない。

運よく、ドナーが見つかったとしてもその肺が患者さんの身体に、合うとはかぎらない。

もし合わなかった場合、拒否反応が出てしまい、最悪の場合、死亡してしまう可能性もあります。

しかし、iPS細胞を応用すればこれらの問題を解決することができるかもしれないんです。

まず、患者さんから細胞を採取して、そこからiPS細胞をつくります。

iPS細胞は分化万能性があるので、肺を作ることも可能です。

つまり、新品の肺が出来てしまわけです!

患者さん本人の細胞からできたものなので、拒否反応もおこりにくいです。

もちろん、ドナーを探すなんていう労力や不安からも解放されます。

2.創薬(そうやく)

iPS細胞は再生医療だけではなく、創薬の部門でも注目されています。

むしろ再生医療より、創薬での実用化の方が、早いようです。

希少疾患(珍しい病気のこと)について考えてみると。

あたりまえですが、薬を創るのは製薬会社です。

しかし、希少疾患に対する創薬は多くの製薬会社がやりたがりません。

なぜなら、相手が「希少疾患」のため、研究が進みにくく、さらに費用もかかってしまうからです。

でも、iPS細胞が実用化されたらどうなるでしょうか。

希少疾患である患者さんから、細胞を採取して、そこから作った臓器に対して、いくらでも実験をすることができますよね。そうなれば研究が進み、時間も大幅に節約できます。

つまり、iPS細胞が実用化されれば今まで手をつけることのできなかったんです。

でも、希少疾患への研究創薬が可能になってくるわけですね。

どうですか?iPS細胞ってすごくないですか?これほど、凄いものであれば、「ノーベル賞の受賞も当然」といえるかもしれません。

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ここまで、iPS細胞の素晴らしいところを

ご紹介してきました。

しかし、実用化には様々な問題があります。

そのうちの一つが「倫理」の問題です。

実はiPS細胞は、ES細胞とは異なり「倫理上の問題を克服した」と、言われてきました。

ES細胞も再生医療の分野で活躍を期待されていましたが、ES細胞を取り出すには受精卵を殺さなければいけないため、「生命倫理上問題がある」とされていました。

しかし、iPS細胞はそんなことをする必要はないわけです。皮膚や髪の毛でいいわけですからね。

でも、よくよく考えてみると、iPS細胞は「ヒトのどんな細胞」にもなれるわけですよ。

と、ゆうことは、精子や卵子もつくれてしまうわけなんです。

映画などでも、度々題材になっていますが、同じ遺伝子を持つ人間、つまり、クローンが誕生してしまう危険性を秘めていることになります。大きな問題です。

実際にiPS細胞から、精子や卵子をつくる研究もされていますし。

ただ、この研究は不妊治療を大きく進展させてくれるものとして、期待されています。

しかし、大きな危険性を持っていることには、変わりありませんので。

自分の知らないうちに、髪の毛を採取されて、自分と全く同じ人間が街を歩いていた。なんてことも、絶対にないとは言い切れません。

進化する世の中でどれだけうまく活用できるか、それも課題となりますよね。

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