2016年10月13日木曜日

薬品を使わずに防虫対策!食品工場向けの特殊なLED照明



防犯システム取材班/小菅篤
「ルーチ・パワーフレックス MUSHI-NE」は、昼白色蛍光灯と比較した場合、虫の誘引を約80%低減することができるという(撮影:防犯システムNAVI)
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 食品メーカーや食品工場において、虫の混入は致命的にもなりかねない異物混入事故になりうる。 

 それだけに様々な対策を講じて万全を期したいところだが、食品を扱う現場では、薬品による防虫対策には慎重さが求められる。 

 そうしたニーズをくみ上げたのが、Luci(ルーチ)が提供する「ルーチ・パワーフレックス MUSHI-NE」をはじめとしたLEDを使った防虫対策製品だ。 

 東京ビッグサイトで開催された「フードセーフティジャパン(FSJ)2016」のLuciブースでは、それらのLEDを使った防虫対策製品を大々的に展示していたので紹介していこう。 

●薬品を使わずに防虫対策 

 「ルーチ・パワーフレックス MUSHI-NE」は、柔軟性の高い素材に覆われたチューブ型のLED照明で、虫が寄りつきにくいのが最大の特徴となる。メーカーによる検証結果によれば、蛍光灯と比べた場合には80%以上、一般的なLED照明と比べた場合には60%以上、虫を寄せ付けないという。 

 なぜ虫を寄せ付けないのかといえば、人間の目だと黄色(黄緑色)に見える光は、虫には見えない領域となっており、“光でありながらも光と認識しない”ため、虫を引き寄せない。 

 工場の搬入口や窓に設置すれば、外部から侵入する虫の飛来数を削減することができ、什器の下などに設置すれば虫を寄せ付けることなく残渣の確認がしやすくなる環境を作ることができる。 

 さらに同製品と併用する形で虫が誘引されやすい紫外線(UV)を発する誘蛾灯のようなものを出入り口から少し離れた場所に設置することで、工場内への虫の侵入をより高い精度で防ぐことができる。 

 そして同製品を利用することでの副次的なメリットといえるのが、省エネ効果。消費電力は、一般的な蛍光灯と比べた場合には、約4分の1になるそうだ。 

 このほかにも参考展示されていた手のひらサイズのコンパクト捕虫器は、今後発売が予定されており、こちらも虫の習性を踏まえつつ光を使った防虫対策グッズ。虫の発生源の特定などに利用することを想定しているとのこと。 

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