2016年12月7日水曜日

キートルーダの投与方法と詳しい副作用について

勉強の為に引用しました。
https://oncolo.jp/news/151003k01

非小細胞肺がん 米国FDA PD-1抗体ペムブロリズマブ(キイトルーダ)承認

2015年10月4日12:03:31+00:00 ニュース [最終更新日]2016/09/02 

免疫チェックポイント阻害薬が非扁平上皮を含む適応取得は初

 アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration; FDA)は、現地時間10月2日に、免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ペムブロリズマブを進行非小細胞肺がんに対して承認したと発表しました。米国での商品名はKeytruda(キイトルーダ/キートルーダ)であり、用法用量は2mg/kg週3毎となります。
 非小細胞肺がんは肺がんの最も一般的なタイプとなります。今回、進行非小細胞肺がんでも、腫瘍細胞にPD-L1タンパク質が発現しており且つ、他の治療法に対して進行が認められてた患者に限定されます。

 今回の承認は、プラチナ製剤(パラプラチンやブリプラチンなど)など使用を含む治療歴を有する進行非小細胞肺がん患者280人を対象とした第3相臨床試験(Keynote001)試験結果をもとに審査されています。Keynote001試験にて、PD-L1発現が認められた患者61人をの解析を行った結果、キートルーダ単独療法を2~3週間ごと受けた場合、61人中25人(41%)に、一定以上の腫瘍縮小効果が認められています。

 安全性については、キートルーダを使用した非小細胞肺がん患者で検討しており、最も多い副作用は、疲労44%、食欲不振25%、呼吸困難23%および咳(29%)でした。免疫に関与する副作用も少なからず発現しており、肺炎3.5%、大腸炎3.5%、甲状腺機能亢進症1.8%、その他1型糖尿病、腎炎等、血管炎、重症筋無力症等もごくまれに発生しており、米メルクニュースリリース上で注意喚起されています。

 「キートルーダの承認は、この薬剤からの利益が最も受けれる可能性のある特定の患者に対する’アビリティ’を医師に与える」とFDA医薬品評研究センター ヘマトロジー(血液学)&オンコロジー(腫瘍学)部門ディレクターのsaid Richard Pazdur医学博士は述べています。

 この承認を受けて、キートルーダの肺がん分野プログラムの研究責任者Naiyer Rizvi教授(New York Presbyterian Hospital/Columbia University Medical Center)は、「このニュースはプラチナ製剤を含む治療後に進行してしまったPD-L1発現している扁平上皮および非扁平上皮非小細胞肺がん患者の治療のために新しい免疫療法を選択肢もつことは重要である。免疫チェックポイント阻害薬の効果持続性は非常にエキサイティングである新しい選択肢を与えることができる」と米メルクホームページ上のニュースリリースにて述べています。

 なお、ペンブロリズマブについて、日本では臨床試験が実施中であり、承認申請等は行われていません。オプジーボは非小細胞肺がん対象にて承認申請済であり、今年度中~来年度中には承認される可能性があると噂されています。

【参照(英語)】
FDA:FDA approves Keytruda for advanced non-small cell lung cancer
米メルク:FDA Approves KEYTRUDAレジスタードトレードマーク (pembrolizumab) for the Treatment of Patients with Metastatic Non-Small Cell Lung Cancer Whose Tumors Express PD-L1 with Disease Progression On or After Platinum-Containing Chemotherapy

免疫チェックポイントとペンブロリズマブ(キートルーダ)

 腫瘍細胞は免疫システムから逃れるシステムが存在し、免疫チェックポイントと言われます。免疫チェックポイントの1つにPD-1/PD-L1経路が存在し、免疫反応の攻撃的部分のキープレイヤーである「T細胞」といわれる免疫細胞上にあるPD-1というタンパク質と腫瘍細胞上に発現するPD-1抗体と結合するすることにより、免疫システムを逃れることができます(要するに腫瘍細胞がT細胞からの攻撃を逃れることができます)。今回、FDAに承認されたペンブロリズマブ(キートルーダ)や2015年熱にに扁平上皮小細胞がん対象にてFDAに承認されているニボルマブ(オプジーボ)は、T細胞上にあるPD-1タンパクに結合することにより、PD-1/PD-L1経路を阻害することにより、腫瘍細胞がT細胞からの攻撃を逃れられないようにします。

PD-1阻害薬、PD-L1阻害薬

【ペンブロリズマブの日本で実施されている肺がん試験(被験者募集中のみを抜粋)】
・PD-L1発現陽性の進行性又は転移性非小細胞肺癌の未治療患者を対象としたMK-3475とプラチナ製剤併用化学療法の全生存期間を比較する無作為化非盲検第III相試験(Keynote 042)(オンコロ内)
・進行性固形がん患者を対象としたMK-3475の単独療法及び進行性非小細胞肺癌患者を対象としたMK-3475とシスプラチン/ペメトレキセド又はカルボプラチン/パクリタキセルの併用療法の第I相試験(JAPIC-CTI)

記事:可知 健太
キーワード:ペムブロシズマブ


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