中国国内では、海外旅行を計画している中国人たちに渡航先でマナーの良い行動を心がけるよう注意を喚起し、「旅先では一人一人が中国を代表していることを忘れてはならない」などと説く報道は多い。

 逆に、外国人旅行客の視点から言えば、渡航先で触れ合う現地の人も、その国の国民を代表する存在となり得るだろう。中国メディアの騰訊が18日付で掲載した記事は、日本のタクシー運転手が示した親切を通じて、ある外国人旅行客が「日本という国家を褒め称えたい」と感じたと紹介している。

 記事は、ある外国人旅行客が金閣寺に向かう途中で道に迷ったと紹介、当時はGoogleマップがまだなかっただめだと説明したが、坂道を登っているうちに暑さと疲れ、喉の渇きで参ってしまったと当時の状況について説明した。

 その時に1台のタクシーが通りかかったため、この外国人旅行客は地図を開きながら金閣寺までの道を訊ねたと説明。しかし、この旅行客は日本語が話せず、タクシーの運転手も英語が話せないため、道を正確に把握することはできなかったと紹介した。

 しかし、この日本人のタクシー運転手はこの旅行客とその友人たちをタクシーに乗せて金閣寺まで連れていってくれたと紹介。それだけでなく彼らを車から降ろした後に金閣寺の入り口まで案内し、しかも料金は受け取らなかったと説明した。記事は、この出来事に対し、この外国人旅行客が「日本という国家を賛嘆したい」と感じたと伝えている。

 旅先では自分の行動やマナーに自然と配慮するものだが、自分が生まれ育った国においては、常日ごろから自分が習慣としている行動原則に従って他人に接するものだ。従って、外国人旅行客が称賛した京都のタクシー運転手の行動は常日ごろから外国人観光客に対して親切に接してきたのだろう。日本を訪れる外国人観光客は毎年増加している以上、われわれもせっかく日本を訪れた外国人が気持ち良く滞在できるよう、親切に対応していきたいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)