【7月26日 AFP】重い学校かばんで押しつぶされそうになりながら通学する子どもたちの姿は世界で共通だが、インド西部のマハラシュトラ(Maharashtra)州では先週、荷物を入れた学校かばんの重さを児童の体重の10%を超えないよう制限することになった。
 同州ではかばんの重さを1年生(5歳)で2.5キロ、8年生(12歳)で4.2キロを上限とする方針。1年生の児童たちは、学校に着いた時点でかばんをはかりに載せ、教員がかばんの重さをチェックする。
 同州のナンド・クマール(Nand Kumar)教育次官は行政命令の中で「分厚いノートや教科書、必要のない文房具や化粧品さえ入っていることもあり、子どもたちのかばんは(体重の)20~30%もの重さになっていることが分かった。これでは背骨や関節に問題が起こり、ストレスや疲労にもつながる。子どもの健康にマイナスだ」と語った。
 インドでは高等教育への進学をめぐる競争が激しく、子どもたちは良い成績をとるプレッシャーにさらされている。そのため夜も塾通いをする子が多く、塾の分の教材もかばんの重さを増している。
 同州政府は子どもたちが何冊も教科書を持ってくる必要がないよう、教員らに宿題や時間割を調整するよう求めた。また保護者たちにも、子どもが必要のない物をかばんに入れないよう気を配ってほしいとしている。行政命令は、違反した場合の罰則については触れていない。(c)AFP