2017年7月30日日曜日

GitHub.com・BitBucket.org・GitLab.comの月額料金比較 + α

勉強の為に引用しました。
http://qiita.com/hiroponz/items/c1ed4d6c10484233bf88

GitLab Advent Calendar 2016の8日目です。
GitLabはオンプレで自前のサーバーにインストールして使用するというイメージが強いと思いますが、実はGitLabには、開発元のGitLab社によって運営されているクラウドサービスのGitLab.comもあります。
そこで本日は、クラウドのGitホスティングサービス、CIサービス、及びコンテナレジストリサービスの月額料金の比較をしてみます。
ちなみに、パブリック(公開)で利用する場合はGitHub.comが無料で利用可能なため、今回はプライベート(非公開)で利用する場合に絞って月額料金を比較します。

Gitホスティングサービスの月額料金比較

はじめに、GitホスティングサービスのGitHub.com・BitBucket.org、及びGitLab.comの月額料金を比較します。

個人で利用する場合

まずは、個人で利用する場合の月額料金を比較します。
いづれのサービスもリポジトリ数の制限はありません。
GitHub.comBitBucket.orgGitLab.com
$7$0$0
個人で利用する場合は、BitBucket.orgとGitLab.comは無料ですが、GitHub.comは有料です。

チームで利用する場合

続いて、チームで利用する場合の月額料金を比較します。
いづれのサービスもリポジトリ数の制限はありませんが、コラボレーター(共同作業者)数によって月額料金が変わってきます。
また、BitBucket.orgは2017年上期に料金改定が予定されているので、参考までに改定後のFreeプランとStandardプランの月額料金も記載します。
コラボレーター数GitHub.comBitBucket.org(現在)BitBucket.org Free(将来)BitBucket.org Standard(将来)GitLab.com
5名$25$0$0$10$0
10名$90$10N/A$20$0
11名$99$25N/A$22$0
100名$900$100N/A$200$0
無制限N/A$200N/AN/A$0
チームで利用する場合は5名までならBitBucket.orgは無料で利用できます。また、GitLab.comなら人数に制限なく無料で利用することが出来ます。
なお、BitBucket.orgは来春に値上げが予定されていますが、それでもGitHub.comと比べるとかなり安く料金が設定されています。それと、BitBucket.orgにあるコラボレーターの無制限プランは来春には廃止される予定のため、コラボレーターが100名以上の大規模ユーザーの場合はかなりの値上げとなる可能性があります。

CIサービスの月額料金比較

次に、CIサービスのTravis CI・Circle CI、及びGitLab CIの月額料金を比較します。
なお、単純に月額料金を比較することが難しいためビルドの同時実行数によって、月額料金がどのくらい違うのかを比較します。ビルドの同時実行数とは、CIに複数のジョブが投入された時に同時に実行されるジョブの最大数になります。
ちなみに、GitLab CIはGitLabのサービスに統合されているため、GitLab.comの設定により利用が可能になります。
同時実行数Travis CICircle CIGitLab CI
1$69$0$0
2$129$50$0
5$249$200$0
10$489$450$0
無制限N/AN/A$0
Circle CIは同時実行数が1であれば無料で利用できます。また、GitLab CIなら同時実行数に制限なく無料で利用できます。
Travis CIとCircle CIは同時実行数を増やすと、料金がどんどん高くなるのでコストと効率のバランスに気を付けてプランを決める必要がありそうです。

コンテナレジストリサービスの月額料金比較

最後に、コンテナレジストリサービスのDocker Hub、及びGitLab Registryの月額料金を比較します。
ちなみに、GitLab RegistryはGitLabのサービスに統合されているため、GitLab.comの設定により利用が可能になります。
プライベートリポジトリ数Docker HubGitLab Registry
1$0$0
5$7$0
10$12$0
20$22$0
50$50$0
100$100$0
無制限N/A$0
DockerHubはプラベートリポジトリが1つなら無料で利用できます。また、GitLab Registryはプラベートリポジトリ数に制限なく無料で利用できます。

GitLab.comが無料の理由

以上のように、GitLab.comでは様々な機能が無料で制限なく利用できます。不思議に思うかもしれませんが、公式サイトでは無料の理由を以下のように説明しています。
GitLab社は、GitLab.comを最も人気のあるプロジェクトホスティングサービスに成長させたいと考えています。また、GitLabの知名度と人気を高めるための手段として、GitLab.comを利用しています。そのため、GitLab.comはプライベートリポジトリとコラボレーター数の両方に制限を設けずに、すべてを無料で提供しています。
なお、GitLab.comの運用コストはオンプレミス向けのGitLab EEのサブスクリプションの売上で十分に賄われています。
将来的には、プロジェクトのサイズによる有償化やWindows/OSX CI Runnerのような有償機能が提供される可能性はあります。しかし、現状の機能は可能な限り無償で提供を続け、追加の機能についてのみ有償で提供する予定です。

まとめ

他のホスティングサービスでは有料となっている機能が、GitLab.comでは無料で利用可能です。特に、GitLab CIが無制限に利用可能というのは、太っ腹すぎて本当に大丈夫なのかと心配になるレベルです。
なお、不正利用が増えると規制が入る可能性が高いので、くれぐれもGitLab CIでBitcoinのマイニングなどは行わないようにして下さい。
もしこの記事を読んでGitLab.comに興味が湧いた方は、とりあえずGitLab.comのアカウントを作成してはいかがでしょうか?

おまけ: GitHub.com + Circle CIとGitHost.ioの月額料金比較

GitLab.comは無料で使用できるため、ユーザー数の増加にインフラの増強が追いついていない感があり、サイトのパフォーマンスはGitHub.comと比較して遅く、不安定です。GitLab社としてGitLab.comの高速化には高い優先度で取り組んでいるらしく、徐々に改善していますが道半ばという感じです。
その対策として、GitLab社が提供する有償のGitLabホスティングサービスのGitHost.ioを利用することが考えられます。これによって、GitLabを自前で運用することなく、GitHub.comと同レベルのパフォーマンスを期待できます。
そこで、GitHub.com + Circle CIを使った場合とGitHost.ioを使用した場合の月額料金を比較してみます。
なお、計算を単純にするためコラボレーター数が10名につきCIの同時実行数を1として計算しています。これは、コラボレーター数が増えるにつれてCIの待ち行列が長くなる傾向があるためです。
それと、GitHost.ioでGitLab CIを利用するためには、GitLabのインスタンスとは別にGitLab CI Runnerのインスタンスも用意する必要があるので、そちらの料金も含めて考える必要があります。
なお、GitHost.ioのプランは公式サイトで推奨されているコラボレーター数とCIの同時実行数を参考に決めています。計算に使用するGitHost.ioのプランは表の右端に記載します。
コラボレーター数CIの同時実行数GitHub.com + Circle CIGitHost.io GitHost.ioのプラン
101$90$50Develop Plus + Micro
202$230$50Develop Plus + Micro
303$370$65Develop Plus + Super
505$650$180Startup + Jumbo
10010$1,350$280Startup + Jumbo×2
20020$2,750$500Business + Jumbo×3
30030$4,150$600Business + Jumbo×4
50050$6,950$900Business + Jumbo×7
あくまでも概算ですが、コラボレーター数が20名以上であれば、コスト面でGitHost.ioを選択するメリットはあると思います。

参考リンク

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