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2016年8月8日月曜日

「神経をハッキングすれば糖尿病や喘息が治療できる」。GoogleとGSKが、生体 電子工学を開発する新会社を設立。 Shingo Ogawa


電気で神経信号をコントロールすれば、関節炎や喘息、糖尿病が治療できるようになるーー。と、ガルヴァーニ・バイオエレクトロニクス社。

Googleの前ライフサイエンス部門ヴァリリー・ライフサイエンスとグラクソ・スミスクライン(GSK)が設立した新しい会社で、電子工学技術を基にした新たな治療方法を、7年以内に開発する目標があります。小さなデバイスを体内に埋め込むだけでいいとか。

電気刺激で、
神経信号を調整。

人工的なデバイスを体内に取り入れる治療法の構想は多くの研究者によって語られてきました。たとえば、ナノマシーンや極小サイズのドローンを体内に放ち、処置を施すというもの。まるでSFの世界です。

ここで紹介されているのは、そんなアイデアのうちのひとつと言えるかもしれませんが、実現は比較的早そう。

BBC」によると、電気刺激で神経信号をコントロールする仕組み。電極を埋め込んだシリコンのカフスを付け動物実験を行った結果、インスリンの作用不足などから引き起こされる2型糖尿病にも効果があったと判断されているようです。

動物実験では効果アリ。

人体の頸動脈付近には、血糖およびインスリンの値を感知するセンサーがあります。そこから神経を通して情報を脳に送信しており、どう反応するかが体に指示されているそう。この神経信号によるサインが、2型糖尿病ではより活発でした。

そして、糖尿病のラットによる実験では、この神経信号をブロックし、体のインスリンに対する感度を戻せることが分かりました。

注射したり、
薬を飲まなくてよくなるかも!

同社ファム氏はこうコメント。

「この技術はある特定の病気に対する特別な処置ではありません。正しく開発できれば、新たなジャンルの治療法を手に入れられるでしょう」。

動画では、関節炎や喘息といった症状も改善できる可能性があると紹介されています。そのほかにも、脳への司令をコントロールできるようになれば、あらゆる治療が、注射や経口摂取で薬剤を摂取せずともよくなるかもしれません。

ただし、どの神経信号が体のどの部分に影響するかは、まだ表面上の結果しか分かっていません。デバイスも最小限のサイズで、かつ長期間体内維持できる耐久性とバッテリーが必要です。

もちろん開発はまだまだこれから。博士は10〜20年後に一般的に使用されるようになるだろうとの見解を示しています。

Licensed material used with permission by GSKBBC

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