日本エイサーは10月15日、スポンサーシップ契約を結ぶプロサッカークラブ『FC東京』の下部組織であるU-18ユースチームの選手を対象にしたPC勉強会を開催した。会場はFC東京の練習場である小平グラウンドのミーティングルーム。
U-18ユースは18歳以下の高校生~中学生で構成されるチームで、言わばプロサッカー選手の卵だ。育成年代のスポーツ選手に対するPC勉強会というと、ともすればユニークに聞こえるかもしれないが、この年代の学生たちはいわゆる“スマホの普及によりPCを扱う機会が極端に減少した”世代。PCを使えない学生の急増が社会問題となる中で、プロとしての活躍、海外移籍、引退後の企業就職などを見据え、選手たちのPCリテラシーを向上させることを目的としている。
「大人は『若者はPCを使えて当たり前』と思っている」
進行は、日本エイサー プロダクトセールス&マーケティングDivの安藤康夫氏。自身もチームの熱心なファンである安藤氏は、「大人は『若者はPCを使えて当たり前』と思っているが、実はその認識はもう古い。いまの若者からすれば、PCは『大人が仕事で使うもの』という認識が大きいように思う。大人と若者で意識が食い違っており、『若者がPCを使えない』という問題が多くの人の関心を集めている」と問題を提起する。
続いて登壇したITライターの甲斐寿憲氏は、「若者のPC離れの原因はスマホの普及。いまの若者はPCに触れるより先にスマホに触れる人が多く、そもそもPCを使う機会がないし、スマホのほうが簡単。ただ、サッカー選手であろうと、おそらく社会に出ればPCは使わざるを得ない。すぐにPCを買え、というのではなく、まずはこのような機会でPCに興味をもってもらい、触ってもらうことが大事。使いだすと面白いし、色々な可能性が広がる。知ることは楽しい」とコメントした。
再びマイクを持った安藤氏は、PCを使ってできる主な作業として、データ分析のほか、画像補正などのクリエイティブな作業を挙げつつ、ビジネスでよく使われるExcelの表計算や関数などを実演。「みなさんには5年後、10年後に『俺、PC使えます』と言えるようになってほしい。この機会が少しでも心の琴線に触れて、考える機会になれば非常に嬉しい」とした。
選手たちもPCを体験
会の後半は、選手たちが実際にPCを操作する体験会形式に。FC東京の公式サイトから自分の顔写真を探すなど、安藤氏の出題した課題を全員で体験した。「日頃から自宅PCでのウェブサイト検索ぐらいはする」という選手もいたものの、大多数はキーボードのタイピングにも慣れていない様子。スマホ世代らしく、積極的に画面のタッチ操作を活用しているのが印象的だった。
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