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2017年3月20日月曜日

イタリアの地方産業が強い理由3

 年配の方は覚えているかもしれませんが、モンテベッルーナは1956年にコルチナ・ダンペッツォ冬季オリンピックが開催されたアルプスの一帯にあります。
 そのような土地ですから、古くから登山用ブーツやスキーブーツなどが作られており、オリンピック開催を機にスキーブーツやスノーウェアなどの生産が勢いを増し、ナイキ、アディダス、サロモン などスポーツ関連のグローバル企業が支社を設立するようになりました。
 その後、アイススケート、ローラースケート、スノーボード、サイクリング、テニスなど製品の幅を広げ、生産拠点を海外にシフトするなどクラスターの構造を徐々に変えながら、現在も好調に輸出を続けています。
 近年では、スポーツ用品にとどまらず、アーバンウェアのGEOXが成長を遂げています。

ニットの町・カルピの敏腕コーディネーター

 エミリア・ロマーニャ州のカルピという小さな町は、ニットの町として有名です。
 この町もニット産業の各工程におけるサプライヤーが多数あり、クラスター化しています。
 そしてここでも、コーディネーターが顧客とサプライヤーを結ぶ重要な役割を果たしています(図-23)。
 コーディネーターは、いわゆるブランド・マネージャーのような存在で、商品の企画開発から、見本市やコレクションへの出展・販売の主導、世界中のバイヤーやデザイナーを呼び込むところまでを担います。

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