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「多くの日本人は中国に対して親しみを感じていない」なんて調査結果を見かけるが、その要因のひとつとして “歴史問題” が挙げられることがある。
中国人も「それはセンシティブな問題だから……」と触れたがらない人も多いが、いまそこに正面からぶつかったある動画が注目されている。旧日本軍による虐殺があったとされる「南京事件」の地・江蘇省南京市で、日本人が助けを求めたらどうなるか、というものだ。
・日本人が南京で中国人に助けを求めてみた
動画「日本人在中国南京街头求助,中国人的反应令人惊讶!(社会实验)」は、たどたどしい中国語で道を聞くシーンから始まる。
「日本から旅行に来たんですけど、地下鉄の駅はどこですか?」
こんな具合に若者から、戦争を知っているであろう高齢者まで様々な年代の市民に、道をたずねてまわるのである。
・南京人の反応は?
日本人が道をたずねてきた! 南京人はどう反応するのだろうか? 冷たくあしらう? それとも?……字幕がなくても映像だけで何が起こったのかしっかりと伝わってくる。詳しくは動画をご確認いただきたいが、そのあと女性は南京市民達につっこんだ質問をするのだ。
・日本人を助けてくれないかと思った
その質問とは、「南京の人は日本人を助けてくれないと思った」「南京人は日本人が好きじゃないでしょ?」というもの。さりげなさを装って、かなり切り込んだ内容だ。南京人たちはどう答えたのか? 一部紹介すると……
「日本人だからって、南京大虐殺があったからと言って、ほとんどの南京人はそんなこと思わないよ」
「日本人という理由で、あなたを危険な目に遭わせようなんてこと絶対にないわ」
「昔のことだからね、今の日本人には関係ないことだよ」
さらに「私たち南京人は友好的だからね! 中国人は友好的なんだよ!!」と話す女性も。……あーいるいる! すぐに中国人代表しちゃうオバちゃん!! この動画はSina Weibo で注目され700万回以上の大ヒット! 「涙が止まらなかった」「過去をなかったことにはできないけど、今の世代は仲良くなくちゃ」などと絶賛のコメントが寄せられている。
・中国人の反応は意外? そんなもん?
彼らの反応を「意外!」と思うだろうか、それとも「そうだよね」と思うだろうか? エエ話にまとまっているので「ヤラセではないか」という感想を持つ人もいるだろう。確かに、編集された映像では確かに真偽はわからない。
ただ、私(沢井)の経験では、現実世界ではこういう反応はよくあることだ。私も中国に住んで現地の学校に通ったり、仕事をしたこともあったが、日本人という理由で戦争の話を持ち出して嫌味を言われたり、何か危害を加えられた経験はない。
庶民は、たいがいこの動画のような反応だった。「歴史は歴史」「政治は政治」「それは置いておいて、日本人に悪い感情は持っていない、今の日本のこういうところが好き」みたいなことをよく言われたものである。
ただネットや集団となると、やっかいな声が大きく聞こえてくるのは確か……ああ、それは中国に限った話ではないか。
・社会実験だった
この動画を制作したのも中国人ユーザーという点も興味深い。動画を制作した「大树君」さんは、これまでに様々な社会実験動画を公開しているが、今回、中国人も「センシティブ」という問題に取り組み、それをネットに公開すること自体も実験だったのかもしれない。
▼こちらがその動画! 日本人役には実際に日本人留学生が起用されたそうだ
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