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2020年2月23日日曜日

脱水と鎮痛薬と血圧を下げる薬に注意!急性腎障害とは

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_460.html
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急性腎障害とは

急性腎障害とは
急性腎障害AKIとも呼ばれ、最近、医学界で大きな注目を集めています。
急性腎障害とは、「数時間から数日の間に腎機能が急激に低下した状態」の
ことで、重症の場合は「多臓器不全」に陥り、1か月以内に命を落とす
ことも少なくありません。急性腎障害は、入院している人に起こりやすい
ことがわかってきましたが、そればかりでなく、自宅で生活している人にも
起こることがわかってきました。

急性腎障害の原因①

「腎臓への血流の低下」

腎臓への血流低下の主な原因
腎臓の主な働きは、血液をろ過して尿を作ることですが、
もしも腎臓に流れてくる血流が低下すると、排出すべき老廃物がうまく
排出できなくなったり、必要な塩分や糖分などの再吸収に異常が
起こったりします。
入院患者の場合、出血・下痢・おう吐などで、体内の血液量が少なく
なると、腎臓に流れてくる血液量も低下してしまいます。
また、心臓病などで心不全になり、心臓のポンプ機能が落ちると、
全身の血液循環が悪くなり、やはり腎臓の血流低下が起こります。
敗血症という重い感染症になった場合も、全身の血圧低下が起こり
腎臓への血流が低下してしまいます。
一方、自宅で生活している場合に、最も気をつけなくてはならないのが
脱水」です。脱水状態になって体内の水分の量が減ると、血液の量も
減ってしまい、腎臓への血流が低下します。また、自宅での生活では、
薬の服用によって、腎臓への血流不足が起こることがあります。
特に高血圧の人が脱水気味のときに、血圧を下げる薬の「ACE阻害薬」や
ARB」や「利尿薬」をのんでいる場合、腎臓の血流不足が起こることが
あります。そのため、汗をかいて脱水を起こしやすい夏場には、
医師が高血圧の薬を減らす場合もあります。
また、「非ステロイド性消炎鎮痛薬」(NSAIDs)の、のみすぎにも
注意が必要です。
頭痛薬や、腰痛や膝の痛みの痛み止めとして、鎮痛薬(NSAIDs)を
長期にのんでいる人がいますが、腎臓への血流を低下させて、
急性腎障害が起こりうることが最近の研究でわかっています。

急性腎障害の原因②
「腎臓の細胞の障害」

腎臓の細胞の障害
腎臓自体も血液を必要としているため、腎臓への血流が低下した状態が
ずっと続くと、やがて尿細管の細胞が酸欠状態に陥り、やがて細胞が
死んでしまい、急性腎障害が起こります。また、薬剤が尿細管の細胞に
直接障害を与えてしまうこともあります。直接障害を与える主な薬剤には、
血管造影剤」、「抗生物質(抗菌薬)・抗ウイルス薬」、
「一部の抗がん剤(シスプラチンなど)」があります。

急性腎障害の原因③
「尿路の閉塞」

尿管の閉塞
腎臓でつくられた尿は、ぼうこうに流れていきますが、尿路に石ができたり、
がんができて詰まってしまったり、前立腺肥大があったりすると、
尿が正常に排出されないため、腎臓に尿が溜まってしまう「水腎症」が
起こることがあります。その結果、尿が排出されず、腎臓にたまって
しまうことで、急性腎障害が起こることがあります。

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