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2015年5月15日金曜日

世界中の赤ちゃんが夕暮れに号泣! コリックの謎と対策


  • 世界中の赤ちゃんが夕暮れに号泣! コリックの謎と対策 
    http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=77&from=diary&id=3416542 

    オムツもきれい、お腹もいっぱい、暑くも寒くもないようだし......そう、特に理由もないはずなのに、顔を真っ赤にして泣き叫ぶ「黄昏泣き」。 

     生後6週間頃から始まることもあり、3ヶ月頃をピークに5ヶ月頃にはぴたりとおさまります。英語では「コリック」と呼ばれ、世界中の様々な文化圏で見られます。夕方近くになると、生後間もない世界中の赤ちゃんが、火がついたように泣き叫び止らない……何とも不思議な現象ですよね。 

     と、外から見ればそう不思議がっていられるものの、渦中にいる親としてはたまったものじゃありません。愛おしい赤ちゃんが毎日毎日この世の終わりのように泣き叫ぶ様子に、身も心もへっとへと。筆者自身も、夕方が近づくのを恐怖にさえ感じていた時期があります。 

    ■コリックの原因には諸説あります 

     では、黄昏泣きの原因とは何でしょうか? 医学的には諸説あるようです。 

    □1. 腹部の不快感 

    ・消化不良 
    ・ガスが溜まりやすい腸内環境 
    ・腸を収縮させる分泌物量がアンバランス 
    ・腸が炎症を起こしやすい 
    ・ピロリ菌陽性による胃痛 

    □2. 脳の特性 

    ・刺激に対して敏感 

     生後数時間後には、オムツを替えたり着替えさせたりといった際の赤ちゃんの泣き叫び方によって、その後コリックになるかどうか判別できるという報告もあります。生まれつき、刺激に対して敏感な赤ちゃんがいるようです。 

    ・頭を「切り替える」のが難しい 

     普通大人の脳というのは、恐い夢を見た、不快な感触があった、嫌なことを思い出したといった場合でも、しばらくすれば気持ちを切り替えることができます。それでも赤ちゃんによっては、一旦「気に入らない状態」に陥ると、その状態から抜け出すことが難しい場合があると言います。 

     コリックの原因としては、こうした様々な説がありますが、いずれにしても、身体と脳が成長するにつれておさまっていきます。何らかの疾患によって引き起こされる黄昏泣きというのは、5%以下ともいわれます。 

     それでももし心配でしたら、小児科などで診てもらうといいでしょう。病気ではないと安心することで肩の力も抜け、泣き続ける赤ちゃんに少し余裕を持って付き合えるかもしれません。 

     では、目の前で泣き叫ぶ赤ちゃんに何をしたら効果的なのか、13の対応法を見ていきましょう。 

    ■泣き叫んで止まらないコリックへの13の対策 

     黄昏泣きの赤ちゃんは、成長過程にある身体の不快感、もしくは不快感から脳をうまく切り替えられないために泣き続けています。ですから、不快感を紛らわす、脳を切り替えさせる、安心した気持ちにさせる、そうイメージして働きかけると効果的です。 

    □1. 音を立てる 

     赤ちゃんは胎内にいた時、お母さんの心音や血液の流れる音など、様々な音を聞いていました。そうした胎内の環境を再現してみることで、不快感から気が逸れ安心することもあります。 

     掃除機をかけたり洗濯機の傍に寝かせるなど、少し迫力のある音もいいですし、赤ちゃんの耳元でシーシーという声を立てたり、大き目の風鈴などの金属音が長く響くような音も、はっと脳を切り替えるために効果的です。また水の流れる音や波の音など、自然の音を集めたCDなどもいいでしょう。 

    □2. 視覚を惹きつける 

     赤ちゃんは光るものや色彩のはっきりしたものが大好きです。サンキャッチャーなどを目の前できらきらと揺らしてみたり、はっきりとした輪郭の絵などを見せると、はっと凝視することで、気持ちが切り替わるきっかけとなることがあります。 

    □3. 温かいものをお腹に当てる  

     お湯を入れ少し温かくしたボトルや、温かい濡れタオルなどをお腹に当ててみます。不快感が紛れます。 

    □4. 場を変える 

     外へ出てみましょう。気温や湿気の変化、風が肌に吹きつける感触、雨上がりの匂いなど、フォーカスが移り変わります。部屋から部屋へと移動するのも空気が異なり、気持ちが切り替わります。 

    □5. 動く 

     じっとしているよりも、目に入る景色の変化や振動により気が紛れます。抱っこして歩くのもいいですし、ベビースイングや振動する椅子などに座らせるのもいいでしょう。 

    □6. 少し熱めのお風呂に入れる 

     全身に温度の変化を感じ、気持ちも一気に切り替わります。 

    □7. ベビーマッサージ 

     お腹専門のベビーマッサージなどもあるようです。暖かい手でゆったりとマッサージされることで、血行もよくなり、リラックスできます。 

    □8. ドライブする 

     車の振動やエンジン音などが不快感を紛らわせてくれます。ひょっとしたら寝てくれるかもしれません。 

    □9. 抱き方を変える 

     縦抱き横抱きなどありますが、膝の上や腕の中でうつぶせにしてみるのも効果的です。大きな口を開けて泣き叫ぶことでたまってしまう腸内のガスも、体外へと出やすくなります。 

    □10. 包む  

     手持ちのおくるみやバスタオルで赤ちゃんをきゅっときつめに包んでみます。窮屈そうに感じますが、スペースの限られた胎内の環境に似ているためか、赤ちゃんも安心します。急に手を上げるなどの「モロー反射」による刺激も防げます。 

    □11. 親の身体にくっつける 

     常に赤ちゃんを抱っこしている文化圏では、黄昏泣きが見られないと言われます。スリングやおんぶ紐を用い、長時間抱っこやおんぶをしていても疲れないよう、また両手を使えるよう工夫してみましょう。 

    □12. より頻繁に授乳する 

     頻繁に授乳する文化圏でも、黄昏泣きが見られないとされています。授乳間隔にそれほど拘らないのも1つの方法です。抵抗がないようでしたら、おしゃぶりを使うのも手です。 

    □13. 食事を変える 

     乳製品、ナッツ、卵、フルーツ、炭水化物、カフェイン、チョコレートなどへの不耐性が「消化不良」の原因になることもあります。母乳を与える母親がこれらの食材を控えることで、黄昏泣きが改善する例もあります。またフォーミュラの銘柄を変えることで、効果がある場合もあります。 

    ■覚えておきたいこと 

     1から13までの方法を試してみる際、赤ちゃんに接するお母さんお父さんの状態に気をつけてみましょう。ものすごい形相で肩に力を入れていたら、赤ちゃんもますます強張ってしまいます。 

     これはどうかな? こうしたらどう? と赤ちゃんに優しく話しかけるなど、なるべくゆったりと取り組んでみましょう。お母さんお父さんのそうしたリラックスした様子が赤ちゃんにも伝わり、やがて落ち着いていきます。 

     またできるだけ周りの助けを借り、休むよう心がけて下さい。可愛い赤ちゃんが、来る日も来る日も泣き叫んでいたら、親だって心身ともに参ってしまいます。 

     たとえ短時間でも、赤ちゃんを見られる方が近くにいるといいのですが、それができない環境ならば、料理や家事もできるだけ簡単にすませ、後回しにできることはとにかく横において、赤ちゃんが眠り始めたら「一緒に自分も休む」ことにフォーカスしましょう。 

     そして最後に、お母さんお父さんのせいで、赤ちゃんが泣き叫んでいるわけではありません。たまたまそうした性質を持った子を授かり、またそれも期間限定のことと覚えておきましょう。 

     大変ですが、どうぞできる限り休む時間を取るよう工夫しつつ、これもまた赤ちゃんの「成長過程」と楽しむような気持ちで、包み込んであげてください。 

    【乳児育児ガイド:長岡 真意子】
     

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