ニボルマブ(薬剤名:オプジーボ)は、進行期メラノーマ(ステージIII・IV)の患者において、細細胞内の信号伝達と増殖に関係しているBRAF遺伝子変異の有無にかかわらず有効性であり、また、免疫チェックポイント阻害薬:イピリムマブの治療歴による影響もなかったことが、英国王立マースデン病院のJames Larkin氏らにより報告されています。
検証内容
研究チームは今回、切除不能なステージIII、IVの成人メラノーマ患者(440例)を対象として、BRAF遺伝子変異の有無と 抗PD-1:ニボルマブの関連検証をおこなっています。
ニボルマブは2週ごとに0.1・0.3・1.0・3.0・10.0mg/kg(83%の患者が3.0mg/kg)を60分以上かけて静脈内に投与する形。増悪、有害事象による中止、脱落、または試験終了時までこれを続けています。
結果
結果、客観的奏効率(がん腫瘍の喪失)は、BRAF阻害薬による前治療歴、イピリムマブによる前治療歴、腫瘍のPD-L1発現状況による差は見られていなかったとのこと。
奏効期間 中央値は、BRAF野生型群14.8ヵ月(95%:11.1~24.0ヵ月)、BRAF変異陽性群11.2ヵ月(95%:7.3~22.9ヵ月)で、がん消失に至る期間の中央値は、両群とも2.2ヵ月となっています。
出典:JAMA Oncology誌(2015年7月1日号掲載)
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