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2015年10月7日水曜日

岡山大発創薬ベンチャーが治験へ がん治療遺伝子「REIC」使用岡山大発創 薬ベンチャー「桃太郎源」

(岡山市)は25日、同大が発見したがん治療遺伝子「REIC(レイク)」を使った悪性中皮腫に対する臨床試験(治験)が今月から始まると発表した。同大の特許技術を活用した治験は初めて。

 岡山大、桃太郎源は、同社とライセンス契約を結んだ製薬大手の杏林製薬(東京)と共同で悪性中皮腫に対する遺伝子治療薬の開発プロジェクトに取り組んでいる。プロジェクトは昨年6月、科学技術振興機構(JST)の産学共同実用化開発事業に採択されている。

 日本医薬情報センター(JAPIC)などによると、治験は杏林製薬が岡山大病院(岡山市)など国内3施設で行う。18症例でREICの安全性や有効性を検討する。具体的な開始日や期間は明らかにしていない。

 REICは2000年に岡山大が発見。患部への運び役となるアデノウイルスを組み合わせた薬剤で、がん細胞のみを自滅させ、がんに対する患者自身の免疫を活性化させることが、前立腺がんに関する臨床研究などで分かっている。改良を加えた第2世代の薬剤が完成し、既に米国で前立腺がんを対象にした臨床試験が実施されているが、国内で患者に投与されるのは今回が初めて。

 桃太郎源取締役の公文裕巳・新見公立大副学長(岡山大名誉教授)は「治験は実用化に向けた最終ステップ。今後、肝臓がんなど対象を拡大して遺伝子治療薬の開発を進め、新しいがん治療法を確立したい」と話している。

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