グーグルが自ら完全自動運転車の量産・販売へ。英紙報道
幹部が検討事実認める。製造ノウハウ学ぶため現時点で数百台生産中
グーグルが自ら完全自動運転車の量産・販売へ。英紙報道
完全自動運転車のプロトタイプ(グーグルのサイトから)
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米グーグルが独自開発の完全自動運転試作車について数百台まで生産量を増やしており、近い将来、自社での量産と販売を含めて検討していることが明らかになった。9月10日に開かれたカリフォルニア州公共事業委員会に出席したグーグル幹部がこうした事実を認めたと、英ガーティアン紙が12日付の電子版で伝えた。
ガーディアンは8月にも、グーグルが自動運転車の製造会社「グーグルオートLLC」を4年前の2011年に設立していたことをスクープしている。
グーグルはこれまで、試作車についてのビジネスは白紙状態で、既存の自動車会社と事業協力に向けて話し合いを持っているとしていた。ガーディアンによれば、10日の委員会に出席した自動運転車プロジェクト公共政策担当責任者のサラ・ハンター氏は、自社での事業化を検討していることを認めつつも、「どうやって市場に出すかはまだ決めていない。量産して個人に売るのか、我々が車を保有してサービスを提供することになるのか」と話した。
グーグルは昨年、卵型をした2人乗りの自動運転車の試作車を発表した時点で、2015年末までに100台だけ生産するとしていた。だが、ハンター氏によれば、現在は「数百台を製造中」という。グーグルのチームが「実際にどうやって最初から自動運転車を作るのか学べるようにするため」としている。
現在の試作車は電気自動車(EV)だが、航続距離も考慮してか、今のところハイブリッド車も選択肢からは排除していないようだ。「販売する車は今の電気自動車のようなものになる。ただ、最終的な量産車がハイブリッド車にならないとは言えない」(ハンター氏)。
さらに、同氏はハンドルもブレーキペダルもアクセルペダルもなくした試作車に対し、乗車した人がどうやって指示を出すのかについても説明した。それによれば、車には「発進(go)」「減速して止まる(please slow down and stop)」「即座に止まる(stop pretty quickly)」というボタンが付いているほか、乗客が乗り込み、「(スーパーの)セイフウェイに連れて行って」というように行き先をマイクに告げると、車が目的地を目指して走りだすのだという。
ガーディアン紙の記事の後半には、やはり自動運転車の開発を進めるウーバーの公共政策責任者の同じ委員会での発言が紹介されているが、こちらはかなり積極的だ。ステルスモードのアップルを加えれば、シリコンバレー/ベイエリアの最強テクノロジー企業がこぞって自動運転車で競い合うことになる。さらに大手自動車メーカーを含め、今後この分野での協力関係や覇権争いがどうなっていくのか非常に興味深い。
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