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写真 和歌山県水産試験場が養殖したスマの切り身 |
和歌山県水産試験場(串本町)などが養殖しているクロマグロの近縁種「スマ」が市場に出荷できるサイズにまで成長し、今月16日に東京と大阪、和歌山で販売されることになった。“全身がトロ”と評されるほど味に定評があるスマだが、卵から人工的に孵(ふ)化(か)・養殖した個体が出荷されるのは和歌山が初めてという。県の担当者は「スマの養殖が普及し、県の養殖業の振興につながれば」と期待している。
スマはクロマグロなどの近縁にあたる南方系のサバ科の魚で、南日本からインド洋、太平洋の温帯、熱帯域に広く生息している。水産試験場によると、脂がのった味は全身がトロともいわれるが、日本近海ではほとんど漁獲されず“幻の魚”とも呼ばれているという。
養殖魚の飼料費の高騰や主力の養殖マダイの価格が下落傾向にあるなか、同試験場などは新たな養殖魚の有望種としてスマに着目。シロギスやイシダイと一緒に飼育することでスマ同士の共食いを抑制させるなど工夫を加え、平成26年夏に人工的に産卵、孵化させた個体が越冬に成功。昨年11月現在で約100匹が出荷サイズの体長約40センチ、重さ1・5~2・0キロまで成長した。
16日に出荷されるのは50匹前後で、日本橋三越本店(東京都)や阪急うめだ本店(大阪府)の店頭に並ぶほか、和歌山市でも「和歌山マリーナシティ」の黒潮市場に出荷される予定という。
スマはエサを少しずつ与える必要があるなどマグロとは異なる特性があるといい、同試験場では今後も研究を続けて個体の生存率の向上や低コスト化などを進めていくとしている。
仁坂吉伸知事は「ものすごくおいしい魚なので、将来性が大いにあると思っている。来年もどんどん増やしたい」と期待を込めた。
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