Sedasys は麻酔科医にくらべ1/10のコストで患者への麻酔薬投与ができましたが、それは麻酔科医の仕事を奪うことでもありました。
Sedasys の大きなメリットはその運用コストの低さ。米国では1度の手技で麻酔科医に支払われるコストが約2000ドルとされるのに対し、Sedasys を使えば150~200ドルで済みます。このため医師不足を補い、病院や診療所の経営の助けとなることが期待されていました。
麻酔科医からの反対は、いわば Sedasys が彼らの職を奪いかねないという懸念が強く働いたとも考えられます。結果として Sedasys を導入する病院はほとんどありませんでした。
Sedasys だけが原因ではないものの、現在 J&J は売上の低迷により3000人規模のリストラを計画中と伝えられます。職を奪われるのが人の役に立つと思ってロボットを開発した側だというのはなんとも皮肉な話というほかありません。
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