2016年02月01日 12時07分
皮膚がんの一種「メラノーマ」の治療薬として開発され、昨年12月には進行性の肺がんへの効能・効果が承認された新しいタイプのがん治療薬「オプジーボ」(一般名:ニボルマブ)の投与を受けた患者から、1型糖尿病の副作用が7人報告されたとして、厚生労働省は1月29日、日本医師会や日本糖尿病学会などに注意を求める通知を出した。
「オプジーボ」は2014年7月に「根治切除不能な悪性黒色腫(メラノーマ)」の治療薬として承認されたのち、昨年12月には「進行性・再発性の高い肺がん」への適用が認められた点滴薬。
厚労省によると、1月27日までに投与を受けた50代から70代の女性7人に急激な血糖上昇や、インスリン不足による劇症型のケトアシドーシスの症状がみられた。いずれも死亡したケースは無いが、1型糖尿病は1週間前後で急激に重症化し、処置が遅れると死亡するリスクもあるという。また、生涯にわたってインスリンの注射が必要になる。
肺がんへの適用拡大を受けて、今後患者の増加が見込まれることから、厚労省は29日付で医師会や全国の自治体などに向けて、副作用のリスク説明の徹底と、万が一、糖尿病の副作用が現れた場合の適切な対応について注意を喚起した。
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