(2016年9月23日 総合3)
慶応義塾大学医学部の岡野栄之教授や中村雅也教授らは、ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)由来の神経幹細胞を体内に移植する治療法で、その際に課題となる“がん化”を予防する方法を開発した。多様な組織への分化や細胞の複製能力に関わる機能を妨げる薬剤を使うことで、移植細胞の腫瘍化が防げることを脊髄損傷マウスの実験で明らかにした。iPS細胞を使った再生医療での腫瘍化対策につながる。
今までにも、同マウスにiPS細胞由来の神経幹細胞を移植することで運動機能を回復できることが分かっていた。だが移植後に腫瘍化を起こしていたため、腫瘍化を防ぐことが臨床応用に向けた課題だった。成果は23日、国際科学誌ステム・セル・リポーツ電子版に掲載される。
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