[2017/01/17 16:00]
拠点病院などの指定に関する検討会は12日に開いた会合で、都道府県から拠点病院として推薦された6病院について審議し、そのうち1病院を新規に指定することを決めた。一方、他の3病院については、同じ2次医療圏に既にある拠点病院と診療などで「相乗効果が十分に得られない」として、指定を見送った。残る2病院は「保留」となった。
議論では若尾文彦委員(国立がん研究センターがん対策情報センター長)が、推薦を受けた一部の病院が免疫療法の一種である「樹状細胞ワクチン療法」などの提供をホームページのトップページで紹介していることを問題視。「こういう病院が指定を受けることは好ましくない」と述べた。松本陽子委員(NPO法人愛媛がんサポートおれんじの会理事長)もその病院を拠点病院として認めることに「反対」との考えを示した。
山口座長は、免疫療法について、「(一部では)エビデンスなしに、何でもかんでも患者に勧めているという側面もあり、(治療を受けた患者が)財産を失くすなど社会的な問題になっている」と説明。その上で、科学的根拠の弱い治療を実施する医療機関の指定を認めるべきかどうかについて、厚労省の担当者に対し、「今後のがん対策推進協議会や提供体制の部会(検討会)、指定要件の検討会で議論していただきたい」と述べた。
■指摘を受けた病院「真摯に受け止める」
若尾委員から指摘された病院の担当者は、CBnewsの取材に応じ、「真摯(しんし)に受け止め、ホームページでの見せ方などを変える予定。拠点病院として認められるよう、再度チャレンジしたい」とコメントしている。
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