今日は小ネタですが、内容は大きいです。サイトでサポートするブラウザからIE 9やIE 10をを切り捨てて、IE 11だけ気にすればよくなる日が近づいています。つまり、HTML5やCSS 3を安心して使えるようになるということです。Vistaのサポートが終了する4月11日が待ち遠しいですね!
Windows Vista SP2の延長サポートは2017年4月11日に終了
4月11日から、IE 9もIE 10もサイトでサポートしなくてよくなります。
というのも、マイクロソフトは、Windows Vista Service Pack 2(Vistaの最終バージョン)の延長サポートを2017年4月11日に終了するのです。
「延長サポート」とは、メインストリームサポートが終了したあとに、セキュリティ更新プログラムを提供するサポート期間です。延長サポートが終了するということは、セキュリティに問題があっても修正されなくなるということであり、その製品を使い続けることのリスクが非常に大きくなることを意味します。
つまり、今年の4月11日以降は、サイトとしても公式な推奨環境(閲覧環境)としてWindows Vistaをサポートする必要がなくなります。
そして、これにより、デスクトップ向けWindowsでサポートされるIEはすべてIE 11になります。あなたのサイトでは、IE 9もIE 10もサポートする必要がなくなるのです。サイト制作のときに気にする必要があるIEはInternet Explorer 11だけになるのです!
※実際にはサーバー向けWindowsでは4月11日以降もIE 9やIE 10を使えるOSがマイクロソフトのサポート対象として残っているのですが、一般の人が使うOSではないので、ここでは対象外としています。
- Internet Explorer のサポートポリシーが変わります
- Internet Explorerサポート ライフサイクル ポリシー
- Windows Vistaの製品ライフサイクル
- マイクロソフト サポート ライフサイクル ポリシー
IE 11で使えるようになるCSSやHTML5の機能
では、IE 9とIE 10を無視してよくなれば、サイト制作でどんな良いことがあるのでしょうか。
端的に言えば、これまでは「まだIE 9とか使ってる人にはうまく表示できないからなー、数は少ないけど存在することはするし」と遠慮していたCSS 3やHTML5の機能を、かなり安心して使えるようになり、さらにhtml5shiv.jsなどを使う必要もなくなります。
IE 9では使えなかったけれどもIE 11で使えるものには、たとえばこんなものがあります。
CSS
- CSS3 Border images
- CSS3 Text-shadow
- CSS3 Transitions
- CSS font-feature-settings
- CSS Animation
- CSS Gradients
- Flexible Box Layout Module(Flexbox)(IE 11でも完全サポートではない模様)
HTML5
- script要素のasync属性
- pushStateやreplaceState
- input要素のplaceholder属性
- ファイルダイアログでの複数ファイル選択
- User Timing API
- Resource Timing
- ECMAScript 5 Strict Mode
- SPDY protocol
- Strict Transport Security
ここで挙げたものは一部です。詳細な比較は、「Can I use...」のブラウザ比較などで確認してください。
安田 英久(やすだ・ひでひさ)
株式会社インプレス
Web担当者Forum 編集長
プログラミングやサーバー、データベースなどの技術系翻訳書や雑誌『インターネットマガジン』などの編集や出版営業を経て、現在Webサイト 「Web担当者Forum」編集長。ビジネスにおけるWebサイトの企画・構築・運用と、オンラインマーケティングの2軸をテーマにメディアを展開してい る。
個人としては、技術とマーケティングの融合によるインターネットのビジネス活用の新しい姿と、ブログ/CGM時代におけるメディアのあるべき姿を模 索し続けている。趣味は素人プログラミングと上方落語と南インドカレー。
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