医療×ITで患者と専門医をつなぐ「リーズンホワイ」のプレゼンテーションを2回シリーズでお届けします。(その1)は、患者と専門医のミスマッチ問題とリーズンホワイが考えるその解決策についてお話し頂きました。2016月9月6日・7日に開催したICCカンファレンス KYOTO 2016スタートアップ・コンテスト「カタパルト」プレゼンテーションの書き起こし記事です。ぜひ御覧ください。
スタートアップビジネスの「エコシステム」を構築し、日本の起業家を支援するプログラム「IBM BlueHub」は「カタパルト(CATAPULT)」のオフィシャル・サポーターです。
本記事で特集しております8分間のプレゼンテーションを行う「CATAPULT(カタパルト)」のプレゼンターを募集しております。「スタートアップ」「社会起業家」「IoT/ハードウエア」「リアルテック」の4カテゴリーで募集しております。ぜひ募集ページをご覧ください。
登壇者情報
2016年9月6日・7日開催
ICCカンファレンス KYOTO 2016 「ICC SUMMIT」
Session 1B
CATAPULT(カタパルト) - スタートアップコンテスト -
Supported by IBM BlueHub
(プレゼンター)
塩飽 哲生
リーズンホワイ株式会社
代表取締役社長
国立・私立大学病院、赤十字病院、公的病院を中心として「収益向上」や「中長期事業計画の策定」50医療機関以上のコンサルティングを実践。また医療機関の経営戦略ツール「リーズンホワイ・ストラテジー」を活用した、製薬企業等への収益向上コンサルティングを企画・提供している。
現在は、医療機関や製薬企業等のコンサルティング経験で培った経験や知識を活用し、医師限定のプロフェッショナルネットワーク「Whytlink」の企画、開発、運営の責任を務める。東京大学大学院工学系研究科修了、リーズンホワイ株式会社 代表取締役社長。
「医療×ITで、患者と専門医をつなぎ、全人類の寿命を1秒伸ばす」リーズンホワイの塩飽が発表します。
みなさん、熱が下がらなくて近くのクリニックに行ってみたけど、原因がわからずとりあえず解熱剤を処方された経験はないでしょうか。
また診断や治療の内容に納得ができなくて、いくつもの病院にもかかってみたことはないでしょうか。
やしきたかじんさんは、胸に痛みを覚え、主治医が狭心症だと診断。呼吸器内科も受診していましたが、都内の病院にかかり、そこではじめて、食道がんが発覚しました。
今井雅之さんは、腸の風邪と言われるが、一向に治りません。転院を重ねて6つ目の入院先で容態が急変しました。最期は大腸がんで他界されました。
さらにNHKの調査では、このようなケースもあります。
「胃がんと誤診され、薬で治療できる十二指腸がんとわかったのは、胃を手術した後だった…。」
「お腹が膨れて痛くおかしいと私が訴えても、中年太りだと言って検査もせず、ただ薬を大量に出すだけ。その後、別の病院でがん発覚。以前の薬もムダなものばかりだったとわかった…。」
「病名が決定するまでに時間がかかりすぎる…。私の場合は、5年間で6病院を転々と渡り歩いた。」
さらに、テレビや新聞をご覧になって、救急患者のたらいまわしについてご存知のことだと思います。
受け入れ先が決まらず、あまりにも時間がかかり、場合によっては死亡するケースが発生していることもあります。
これらの問題はいずれも患者と専門医のミスマッチングから起きているからだと考えられます。
それではどのようにすると、本当に実力のある専門医を見つけることができるのでしょうか?
世の中には様々な医師の評価サイトがあります。そして食べログのように、消費者である患者が評価するサイトもあります。
もちろん、そのお医者さんが感じが良かった、親身に相談してくれたなどは、患者さんでもわかるでしょう。
しかし、その先生が言ったことが、私の病気に効果があるのか、その治療方法は世界で標準的なものなのか、果たして素人である患者さんがわかるのでしょうか?
誰が実力のある医師なのか、私たちは専門家である医師同士が知っていると考えています。私たちは、次の方法で専門家を見つけるためのデータを集めることとしました。
あるA医師が患者をB医師へ紹介したとします。これはA医師はB医師の専門性、技術、人間性を信頼しているからこそのことです。
さらにB医師はC医師からも患者の紹介を受けていたとします。そうなると、B医師は多くの医師、それも学閥や同僚の枠を超えた紹介を受けていることがわかると、本当に他の医師から信頼される素晴らしいドクターであることがわかるのです。
このような医師が医師へ紹介するデータを集めることで、どの医師がその疾患について他の医師から信頼を得ているのかがわかるようになります。
そこで私たちは、Whytlinkの医師限定のセキュアなネットワーク上で、一度に複数の病院と連絡を取り、最短の所要時間で受入先を探すことができる機能を開発しました。
(続)
編集チーム:小林 雅/榎戸 貴史/戸田 秀成
続きは 救急患者のたらい回しをなくすスマホアプリを開発 - 注目のベンチャー特集「リーズンホワイ」(2)【K16C-RSW #2】 をご覧ください。
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