過労死遺族でつくる「全国過労死を考える家族の会」が求めていた安倍晋三首相との面談について、政府は23日、応じないと表明した。この日の衆院厚生労働委員会で、内閣官房の審議官が明らかにした。家族の会は面談で、働き方改革関連法案から高度プロフェッショナル制度(高プロ)を削除するよう訴える考えだったが、今後、厚労省で対応することに決めたという。
家族会は、22日までの面談を16日夜に申し入れたが回答がなかった。面談の実現と、高収入の一部専門職を労働時間規制から外す高プロの削除を求めて22日に首相官邸前で座り込みをし、23日も続ける。
安倍首相は、自身肝いりの「働き方改革実現会議」が進んでいた昨年2月には、過労自殺した広告大手「電通」の新入社員の母親と首相官邸で面談した。家族の会の寺西笑子代表は22日夜、高プロの削除を求める集会でこのことに触れ、「なぜ首相は私たちには会ってくれないのか」と訴えた。(贄川俊)
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