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2020年7月26日日曜日

肥料は海藻、「日本一」のイモ復活へ 震災10年へ有志

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2020年07月26日 07:45  朝日新聞デジタル
朝日新聞デジタル
写真地元の有志が復活させた「大谷いも」=2020年7月23日午前9時35分、気仙沼市・道の駅大谷海岸(仮設)、星乃勇介撮影
地元の有志が復活させた「大谷いも」=2020年7月23日午前9時35分、気仙沼市・道の駅大谷海岸(仮設)、星乃勇介撮影
 宮城県気仙沼市の大谷地区で戦後に生まれた伝説のジャガイモ「大谷いも」が復活した。海藻などを肥料にした珍品で、かつては「日本一」の折り紙付き。細々としか作られていなかったが、震災10年を前に地元の道の駅が再建されるのに合わせ、農家が一肌脱いだ。

 大谷地区は太平洋に面し、戦前から男爵イモの栽培が盛んだった。戦後の肥料不足から、浜辺に打ち上げられた海藻を堆肥(たいひ)に使ったところ、東京市場で「日本一」と評価されたという。「丸大印(まるだいじるし)の馬鈴薯(ばれいしょ)」として全国に出荷されていたが、近年は安価な肥料の普及などで廃れていた。

 津波で破壊された「道の駅大谷海岸」が再建され、来年2月に開業予定だ。震災10年の節目もくることから、有志が「ここでしか買えない名産品を」と復活させることにした。作ったのは約20人。農家は春に種芋をまき、定置網に付いた海藻や、メカブを取った後のワカメの茎といった不用物を漁師から譲り受け、堆肥(たいひ)に混ぜて育ててきた。

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