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2021年3月2日火曜日

東京都八王子市の八人の皇子様のお名前。

https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000186097

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提供館

(Library)

八王子市中央図書館 (2310074)


事例作成日

(Creation date)

2015/10/05

登録日時

(Registration date)

質問

(Question)

八王子市の名前の由来となっている八人の王子のそれぞれの名前を知りたい。


回答

(Answer)

八王子市の由来は牛頭天王の八人の王子(八王子)が現れたという言い伝えから、牛頭天王の八人の王子(八王子)とされています(八王子市ホームページ参照  トップ  >   観光・文化  >   八王子の歴史・文化財  >   八王子の歴史  >   八王子市の名前の由来  http://www.city.hachioji.tokyo.jp/kankobunka/003/002/p005301.html  201718日確認)。しかし牛頭天王の八人の王子のそれぞれの名前にはいくつかの表記が見られます。

まず、『日本の神仏の辞典』(2001年 大修館書店)p.1012には、陰陽道の『ほき内伝』(「ほき」の漢字は環境依存文字で、上から、ほ{竹甫皿}・き{竹艮皿}の組み合わせて表示される)などでは牛頭天王と頗梨采女との八人の王子で、大歳神(たいさいじん)、大将軍神、大陰神、歳刑神(さいぎょうじん)、歳破神、歳殺神、黄幡神(おうばんしん)、豹尾神(ひょうびしん)の八将神にあてられる」とあり、八王子の名前が出ています。『日本神さま事典 』(2005年 大法輪閣)p.205によると八王子は「太歳神、大将軍、太陰神、歳刑神、歳破神、歳殺神、黄幡神、豹尾神という暦神とされていたことが知られている」と前述と「大」と「太」と漢字の表記が微妙に異なるものが載っています。

また、『神道史大辞典』(2005年 吉川弘文館)p.806には「『祇園牛頭天王縁起』によれば、牛頭天王は竜宮で八ヵ年の間に相光・魔王・倶魔良・徳達神・良(羅)侍(らじゅ)・達尼漢・侍神相・宅相神らの八王子を儲けた」とあり、上記2つの資料と表記が異なります。

この牛頭天王の八王子に「大歳神」~と、「相光」~と2通りの表記があることについては『続群書類従 3 上』(1979年 続群書類従完成会 )のp.3に原典である『祇園牛頭天王縁起』の記載があります。「第一王子名相光天王。(中略)變化大歳神」(相光・太歳神)、「第二王子名魔王天王(中略)變大将軍」(魔王・大将軍)、「第三王子名倶魔良天王(中略)變歳徳神」(倶魔良・歳徳神)、「第四王子名徳達神天王(中略)變歳末神」(徳達神・歳末神)、「第五王子名羅侍天王(中略)變黄幡」(羅侍・黄幡)、「第六王子名達尼漢天皇。變伏神」(達尼漢・伏神)、「第七王子名侍神相天皇。變豹尾」(侍神相・豹尾)「第八王子名宅相神才天王。變大隱神」(宅相神・大隱神)とあり、同じ王子の記述内に二つの名称があるため(一部前述の文献と異なる名前も出てきていますが)、例えば「大歳神」と「相光」は同じ王子をさすものと推測されます。 

文中のふりがなについては文献に記載のあったもののみふりました。

なお、絵本 八王子地名ものがたり『八人の王子さま』(2008年 揺籃社)には牛頭天王の八王子と書かれていますが、それぞれの名前は日月灯明仏の八王子と思われる名前が載っています(『日本神祇由来事典』1993年 柏書房 p.436~には日月灯明仏のもうけた「有意・善意・無量意・宝意・増意・除疑意・嚮意・法意」を八王子神というと述べられており、この名前が使われています)。


回答プロセス

(Answering process)



事前調査事項

(Preliminary research)



NDC



参考資料

(Reference materials)





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