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10月20日から22日にかけて、中国浙江省烏鎮市で第六回世界インターネット大会が開催された。この大会で特に注目されたのは、中国国内でオンライン授業やAI技術を使った最新式教育で知られる学而思国際教育集団(TAL Education Group)が開発した「AI教師」だった。
大手教育企業が発表した今回のAI教師だが、子供の学習を人工知能がサポートするというものだ。AI技術が搭載されたタブレットを通じた、主に中国語の普通語学習に焦点を当て研究開発が進められてきた。このAI教師に搭載されているAI技術は主に4つあり、顔認証システム、言語識別システムおよび言語識別による正誤判定システム、OCR(光学文字認識)が搭載されている。
利用者はタブレットに表示される二次元キャラクターの案内に従い、表示される絵や映像について中国語の発音テストや、書き取りテストを行い、その結果を全てAIが自動で採点するという流れになっている。
こうした製品が誕生した背景には、中国政府が2017年から推し進めている「貧困地域における少数民族の教育改革計画」が大きく関係している。中国政府は、国内の少数民族の中に中国語の標準語を理解できない子供が多いことを問題視しており、「インターネット+人工知能」を駆使した中国語教育の普及を推し進めてきた。そこで教育大手の同社が今回AIによる中国語教育に名乗りを上げたのだ。
学而思国際教育集団は政府の後押しを受け、昨年9月、特に貧困層が多く中国語の識字率わずか51%と著しく低い四川省の少数民族・イ族に対して、124か所にAI教育の学習スペースを設置してきた。これまでに14000名の貧困児童や少数民族の子供たちが、今回のAI教師を使って中国語の学習を行ってきた。北京や上海などの大都市と、貧困地域や民族によって大きな教育格差のある中国、このAI教師によって今後教育格差の是正に努めるとしている。
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