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レースフィールドで誕生したカーボンブレーキシステム。最近はスーパーカーに代表される、ハイパフォーマンスモデルに標準またはオプション設定されるケースが増えてきました。なぜスーパーカーはカーボンブレーキを装着するのでしょうか?
カーボンブレーキとは?
カーボンコンポジット(C/Cコンポジット:Carbon Fiber Reinforced Carbon Composite)とは、炭素繊維をさらに炭素で強化した複合素材であり、日本語では炭素繊維強化炭素複合材料と表記されます。その多くは、カーボンとセラミックを主材料としたカーボンセラミックブレーキです。
一般的なスチールと比較して、高温時の強度に優れ、軽量、高弾性などの特性も合わせ持っており、さらに耐錆性や耐久性にも優れるなど、ブレーキの素材としては理想の材料。だたし製造コストがかさむため、クルマではレーシングカーや一部のスーパーカーのブレーキにのみで採用されています。
カーボンブレーキを採用しているメーカーは?
ホンダ、アウディ、ポルシェ、マクラーレン、マセラティ、ランボルギーニ、レクサス、AMG、BMW、アストンマーティン、シボレー コルベット、ジャガー、ゾンダ、日産、ブガッティ、フェラーリ等々。いずれのメーカーでも、最高速度250km/hオーバーのモデルに、標準もしくはオプションで用意されています。
これからも採用するメーカーやモデルが増えていくのかもしれません。
カーボンブレーキを選ぶメリットは?
超高速域での制動力
超高速域からのフルブレーキで発生する高温に耐える性能と耐久性。耐フェード性に優れ、ローターの歪みなども少ない。
バネ下重量の軽減
通常のブレーキシステムよりも同じサイズで軽量化が可能、。つまり、バネ下重量軽減の効果があります。その結果、加速および減速だけでなく、旋回時や走行安定性の向上にも寄与します。
見た目のカッコよさ
まさに「お洒落は足元から」。通常のブレーキよりも大型のキャリパーが与えられたり、カーボンブレーキ専用色で差別化するなど、足元でさりげなく主張する効果は絶大です。
カーボンブレーキのデメリットは?
街乗りメインには不向き
市街地の渋滞時など、低速走行を繰り返すような状況では、オーバークオリティかもしれません。また、カーボンブレーキは温度管理が難しく、低速で十分な制動力を発揮できないといわれてきました。(※最近では、低速時の制動力も改善されています)
部品代が非常に高価
ユーザーにとって、最大のデメリットは価格でしょう。普及率のアップ(と言ってもわずかですが)にともない、コストば安くなりつつあるようですが、通常のブレーキローターやパッド交換に比べたら、まだまだ高価であり、一般的なモデルに普及することは難しいかもしれません。
スーパーカーであっても、サーキット以外でその真価を発揮する機会は少ないかもしれません。しかし、強大なパワーを抑えつける強力な制動力は必須の装備であり、カーボンセラミックブレーキは、制動性、耐久性、プレミアム性いずれも最高の性能を有しています。
現代のスーパーカーには、あらゆる面で必然の装備であると言えそうですね。
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