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2022年12月21日水曜日

全てのホーン型スピーカーに魅力があるわけではない。

https://www.audio-masterfiles.com/masterfiles/file035/file35-4.html

File No.35 / 04


オーディオでホーン・スピーカーの音は魅力がありますが

  

『全てのホーン型スピーカーに魅力があるわけではない。』

  

ということもいえます。

このことは、いろいろなホーンスピーカーを視聴してきた私の個人的な見解になりますので、ホーン・スピーカー好きのオーディオファンにそぐわない見解になるかも知れません。

一応、オーディオの1つの考えとして捕らえてください。

オールホーン・スピーカーシステムが理想ではない。

オーディオファンが、オーディオの究極のスピーカーとして憧れるホーン・スピーカーというものがあります。

それは、低音から高音までの全ての再生帯域をホーンだけで再生する 

     

『オールホーン型のスピーカーシステム』

   

というスピーカーというものです。

ホーン・スピーカーで、ホーンを使用して低音を再生するためには、ホーンの長さが数メートル以上必要になってきます。 低音の再生帯域を伸ばせば伸ばすほどホーンに長さが必要で、再生周波数によっては10mぐらいのホーンの長さが必要になっています。

10mぐらいの巨大なホーンを部屋に設置することは普通では実現が不可能なので、中高音の再生用にホーン型と低音の再生用にコーン型ユニットを使用することが最も合理性があります。 また、中高音の再生用にホーン型と低音の再生用にコーン型ユニットを使用する方法は、製造コスト面でも実現しやすく、現在のホーン・スピーカーほとんどがこの形で落ち着いています。

しかしコアなオーディオファンのオーディオマニアの中には、たいへん少ない存在ですがオーディオの理想の再生を実現するために、自宅に夢のオールホーン・スピーカーを設置する人が存在します。

低音再生をホーンだけで実現するためには、家を改造あるいは低音ホーンのために新しく家から造りなおす必要があります。

オールホーン・スピーカーを実現するためには膨大な費用がかかり、一般のオーディオファンには実現不可能で全く無縁のオーディオになります。

これは普通のオーディオファンからすれば非常に馬鹿馬鹿しいことだと思えますが、自宅でオール・ホーンスピーカーを実現するオーディオファンのオーディオにかける情熱は、本物で尊敬に値するものだと思います。

私は、小賢く合理的に考えだけのオーディオは好きではありません。 愚かで不合理と思えることでもオーディオに理想を求めて追求する人は、凄い人だと思っています。

オーディオでも良い音を求めて究極を追求する人は、音が良い悪いを超えて素晴らしく感じ、恐らくこのようなオーディオファンが、オーディオで何らかの大発見をするのだと思います。

日本国内でオーディオというものが絶頂期の1970年代ぐらいには、家を改造してオールホーン・スピーカーに挑戦したオーディオファンが多くいたようですが、1980年ぐらいになるとオール・ホーンスピーカーに挑戦するオーディオファンはほとんどいなくなってしまったようです。

全てのスピーカードライブ・ユニットにホーンを採用したスピーカーの音は、奥行きのある非常にスケール感が素晴らしい音で音楽を楽しめます。

このようなオール・ホーンスピーカーの深く奥行きのある音は、他のスピーカーでは絶対再現できない音です。

このオールホーン・スピーカーの音は、特にオーケストラなどの大編成の音楽に最も威力を発揮すると思います。

オール・ホーンスピーカーのスケール感のある音を一度体験すると、他のスピーカーがおもちゃのように感じるかも知れません。

巨大なオールホーン・スピーカー・システムの画像
巨大なオールホーン・スピーカー・システム

オール・ホーンスピーカーは、とても凄い音がするスピーカーであることは間違いありません。

しかし、オール・ホーンスピーカーの音は、スピーカーで最も優れた全く欠点がないスピーカーとはいえないところがあります。

オールホーンからでる音は、大変スケール感があり他にないぐらい凄い音なのですが、低音ドライバーの長いホーンを通って伝わってくる低音は、中高音よりも遅れがちになります。

ホーンの低音の遅れだけが問題になるとはいえないのですが、長い筒の中を通ってくる音には歯切れの良い低音が出にくいように思います。

クラッシック音楽などのオーケストラなどの大編成の音楽やボーカルのソロ音楽などには大きなスケールの音が楽しめるのですが、ジャズやロックなどの低音の歯切れの良さが快感の音楽ではオールホーンの低音が物足りなさを感じてしまいます。

オール・ホーンシステムには、低音にコーン型スユニットを使用しているホーン・スピーカーのような歯切れの良い低音が出にくいようです。

この点からオール・ホーンスピーカーは、素晴らしいスケール感のある良い音だといえますが、最高の音を楽しむには音楽ソースを選ぶという欠点があります。 オール・ホーンスピーカーシステムでも、残念ながら完全な万能スピーカーにはならないようです。

オーディオでオールホーン・スピーカーシステムは、夢のスピーカーの1つだと考えられますが、完全な理想のスピーカーにはなれないと思います。

ホーン型スピーカーは、スコーカー帯域が最も重要

ほとんどのホーン・スピーカーといわれるスピーカーは、低音を除き中高音の再生がホーン仕様になっています。

高音の再生用にもホーンが使用されていますが、ホーン・スピーカーの魅力は、クリアーで鮮やかな中音域にあると思います。

クリアーで鮮やかな中音域のないホーン・スピーカーは、ホーン・スピーカーの良さが表現出する来ないので魅力が半減すると思います。

音の良いホーン・スピーカーの特徴は、間違いなく中音域の音質が素晴らしいものがほとんどです。

普通のスピーカーでもいえることですが、ホーン型スピーカーはスコーカー帯域の中音の音質が最も重要といえます。

その他のホーン・スピーカー(矩形ホーンでないスピーカー)  つづく


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