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近畿大学の今井喜胤教授らは、半導体材料として注目されている「ペロブスカイト量子ドット」を使い、さまざまな色で発光することに成功した。ペロブスカイト量子ドットに磁力を加えることで、らせん状に回転しながら振動する光「円偏光」を発生。その組成の変更だけで色を変えられた。セキュリティー認証技術の実用化や3次元(3D)表示用有機ELディスプレーの製造コスト削減などが期待される。
ペロブスカイト量子ドットはペロブスカイト構造を持つ10ナノメートル(ナノは10億分の1)程度の結晶材料。原子の組み合わせや量子ドットの大きさを変えることで発光する波長を変えられるため、ディスプレーや照明への応用が期待されている。ペロブスカイト量子ドットを入れた溶液に外部から磁力を加え光を発生させたところ、円偏光であることを確認。また磁力の方向を変えることで光の回転方向を制御し、右回転と左回転の円偏光を選択的に取り出すことに成功した。さらに量子ドットの組成を変えることで、発生する円偏光の色を青から赤に変えることに成功した。
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日刊工業新聞 2024年01月23日
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