https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2413S0U4A120C2000000/
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2413S0U4A120C2000000/
三菱電機は24日、従来より4割小型化したパワー半導体モジュール(複合部品)の量産を2025年度にも始めると発表した。パワー半導体は電力を制御するのに使われる。電気自動車(EV)の開発では軽量化に向けバッテリーなどを小型化したいというニーズがある。電気抵抗も抑えて電力損失を減らし、EVの走行距離の延長につなげる。
新素材の炭化ケイ素(SiC)を採用したパワー半導体モジュールを開発し、3月下旬以降に自動車メーカーにサンプル出荷する。三菱電機が本格的にSiCパワー半導体を量産するのは初めて。従来は競技用車など限られた用途向けに生産していた。SiC製は従来のシリコンより高単価だが、置き換えることで電力消費を最大8割抑えられる。
パワー半導体は電力損失が発生すると発熱して故障につながる。三菱電機は半導体素子を冷やす冷却器の接合方法などを見直し、モジュールのサイズを同社のこれまでの製品より4割小さくした。
三菱電機は23年10月に半導体ウエハーメーカーの米コヒレントのSiC事業に出資を発表するなどSiC分野の強化を進めている。SiC向けは中長期の成長が見込まれる半面、22年時点の世界シェアはスイスのSTマイクロエレクトロニクスの約4割に対し、三菱電機は1%にとどまる。
三菱電機の楠真一事業部長は「欧州の競合メーカーの製品より小型で、競争力が高い。25年度以降に収益貢献する見込みだ」と話す。
0 件のコメント:
コメントを投稿