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2024年3月15日金曜日

ServiceNow導入からの3年間を振り返ってみたお話。

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https://note.com/go_it/n/n2b9e56a24510

https://note.com/go_it/n/n2b9e56a24510
2023年12月18日 13:16

みなさんこんにちは、GO株式会社 IT戦略本部 IT戦略部 アプリケーションサービスグループで社内ITのアプリケーションの導入、開発・運用を担当している富岡です。
2023年12月14日に開催された「SNUGミートアップ 東京イヤーエンドパーティー」で登壇の機会をいただきました。これを機に、弊社がServiceNowの導入に至った背景から現在に至るまでの約3年間を時系列で、赤裸々に(?)振り返ってみました !

これまでスポットでServiceNow関連の記事を書いています(Logic Apps連携ユーザ会AI Search)ので、そちらもよろしければご覧ください👀

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私自身は Istanbul の時代からServiceNowに関わっています😇

社内ITの概要とServiceNowの開発・運用体制

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4名体制です

弊社の社内ITシステムは、基本的にクラウドサービスで構成されています。それらの内、ServiceNowの利用領域は、主に「ワークフロー」「ナレッジ」「ヘルプデスク」「マスタ管理」です。マスタ管理で使うケースは少ないので、面白い事例なのではないかと思います!👀

また、上図ではServiceNowの開発・運用は4名体制と書いていますが、
3名は他業務も担当しながらとなるため、実質的には2.5人月程度の体制となります。

ServiceNowの主な利用範囲

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社内IT・コーポレート領域で使っています

Technology Workflows、かつIT Service Managementを軸に利用しています。ITSMから導入される事例は現在も多いと思いますので、一般的な使い方なのではと思います。
また、App Engineの機能も積極的に利用しています。Flow Designerでワークフローを構築し、サービスポータル(「GO Portal」と呼んでいます)で全社ポータルを運用、またカスタムテーブルで特定部門向けの業務をシステム化するなどの取り組みも行っています。

社内のどのような領域で利用しているのかというと、事業部門やサービスではなく、現在は社内IT・コーポレート部門となります。

ServiceNow導入のきっかけ・背景

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似たようなシステムが複数 … 🥺

どの企業でもあると思うのですが、似たような機能を持つシステムが複数あったり、そのシステムが想定する利用方法とはちょっと(だいぶ)異なる使い方をしていたり、そのようなことが導入の発端でした。

そういう使い方をしてしまうと、どうなってしまうか?

結局、エンドユーザである従業員のみなさん、問い合わせや申請を受ける側の部門のみなさんにしわ寄せ(分かりづらいUI、使いづらい機能)がいってしまうんですよね🥺

そのような背景もあり、新システム、ServiceNowの導入に至りました。

立ち上げから3年間の振り返り

利用開始 1年目:初期構築、IT領域への展開

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まずは自分たちの業務を見直し

利用開始1年目は、社内IT業務の見直しから着手しました。

会社規模がそこまで大きくないと、Slackでのコミュニケーションが中心になるケースは多いと思います。弊社もそうでした。ただし、従業員数や問い合わせ数が増えるに従い、メッセージの返信を忘れてしまったり、管理が行き届かなったり、様々な弊害が出てきました。
そこで、社内ITに関する問い合わせや申請の管理機能、社内ポータル、FAQ・ナレッジをServiceNowに移行しました。そうすることで、従業員にはポータルからの申請、セルフサービスでのナレッジ検索、自己解決ができる仕組みを、我々IT部門に対してはチケット・タスク管理の仕組みを提供することができました。

スモールスタートではありますが、約2.5ヶ月、1人で立ち上げまでやり切ってしまったのは良い経験でした!🏃
また、この期間で今後必要になるであろう便利機能(過去申請コピー、adminロール付与、Flowエラー検知の仕組み等)を考え、実装できたことは後々生きてきたので、良かったです!

その反面、グランドデザイン不在のまま進んでしまった(進めるしかなかった)のは反省点であります🙇‍♂

利用開始 2年目:非IT領域への展開

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非IT領域にも積極的に展開開始

利用開始2年目は、社内IT以外の領域への積極的な展開を進めました。

IT部門に限らず、どこの部門もSlackでのコミュニケーションが主体で、アナログなやり方に頼っていました。Slackのスレッドを一生懸命スクロールして履歴を見つけて返信、労務に関する申請(身内に不幸がありました、就労証明書ください、etc…)がパブリックチャンネルでオープンに行われる、などなど、情報管理の観点からもよろしくない状況でした。
また、全社的に取引先情報を一元管理するデータベースシステムがなく、スプレッドシートで、かつ申請履歴ベースで管理されている状況でした。

そこで、ServiceNowの登場です!😎

複数部門でやり取りが必要になる入退社関連の業務をワークフローとして、労務など機密性が求められる問い合わせ管理の機能をカスタムテーブルで実現しました。その他、いわゆる申請ワークフローになりますが、稟議申請も構築しています。
また、取引先管理に必要となる反社チェックを含む一連の申請・業務をワークフローで一本化し、部門横断でタスク割当、進捗がわかる仕組みを導入しました。もちろん、申請が完了するとすべてのデータは自動的にマスタテーブルに書き込まれる仕組みになっています。

こういった機能追加が行われる背景で、ナレッジの検索ログ、閲覧ログをもとにしたナレッジ管理のPDCAサイクルをメンバーが自発的に、地道に推進するなど、みんなで協力しながらの活動を始められたことは、非常に大きな成果だと感じています。

反省点も何点かあります。どうしてもチケット管理が主になってしまい、本来ServiceNowが得意とする自動化までたどり着けませんでした。また、スピード感を優先せざるを得ず、現状業務の見直しが不十分のまま進めなければならなかったケースもありました。

利用開始 3年目:自動化の推進 👈イマココ

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On-GOing!今頑張っているところです!

利用開始3年目、まさに今ココで、自動化に向けて邁進しています!🏃

チケット管理だけではなく、やはりその先にある人手に頼っている業務の自動化を目指しています。そこが効率化されると、とても明るい未来が待っていると考えています!
例えば、アカウント申請。申請とチケット管理はシステム化されても、ラストワンマイルである各システムへのアカウントの登録・変更・削除は、未だ手作業に頼っているのが現状です。申請情報に加え、管理に必要なアカウント情報やマスタなどをServiceNow上に保持し、それを起点に各種業務を自動化していくことを検討・計画している段階です。

また、課題でもあったグランドデザインを描いていくにあたり、部内での勉強会を開催しました。部内の一部の人だけでなく、多くのメンバーがServiceNow(だけでなく他の製品も含めて)を理解することで、「え、こんな使い方もできるの?」「あれやろう、これやろう!」といった積極的な声や意見が出てくるようになり、よい取り組みができたと感じています。

開発・運用で工夫しているポイント

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マニアックな機能を作り込んでたりします

前職でもServiceNowに関わっていた経験、反省から、「こういう機能があるといいな!」「監査等に備えて、こういう仕組みがあると後で楽」といった知見があったので、それらを元に「あったらいいな!」を開発・運用の仕組みに反映しています。

例えば、ServiceNowの運用担当者のアカウントに常時adminロールを付与するのは危険ですし、内部統制上も好ましくありません。必要なときに、必要な権限を使えるように、Flow Designerを使い、adminロールを自動付与・剥奪する仕組みを作りました。渾身の作品であります🕶

また、弊社ではインスタンスをきれいに維持するように努めています。最近では、ServiceNowに限らず、様々なクラウドサービスがOOTB(Out-of-the-Box)、標準的な使い方を積極的に推奨していること、また過去にカスタマイズし過ぎてしまった反省に基づいています。

さらに、ナレッジ管理のPDCAに加え、何かあったときに「ナレッジを作ろう!」というカルチャーが醸成されたことが挙げられます。これは誰かに言われてできることではなく、メンバーが自発的に動いていることは、弊社のGoodポイントだと考えています。

今後の展開・展望

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"ServiceNowを介してユーザ同士が、システムがつながる"というコンセプト

この図はまだ構想段階ではありますが、Slackを従業員とシステムをつなぐコミュニケーション・ハブとして、ServiceNowをすべてのデータが蓄積され、システムとつながるデータ・ハブとして活用する未来像を描いています。

従業員は、ServiceNowから申請を行うが、それ以降のチケットや申請がクローズされるまでの間のコミュニケーションはすべてSlack上で完結し、ServiceNowを意識せずにやり取りが行われるーー。

また、ServiceNowに蓄積されたデータを元に、アカウント管理の自動化、他システムへのデータ連携、業務担当部門へのタスク割当などがシームレスに行われることを目指しています。自動化によるコスト削減や品質向上に加え、従業員に対する価値提供のリードタイム短縮など、非常に大きな価値が見込まれることを期待しています。

まとめ

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「製品を使い倒す」、最近のわたしの口癖です

日本企業あるあるですが、「ワークフロー?あれでしょ、申請して、上司が承認するシステム。多段階の承認、時間が掛かるし面倒なんだよね😮‍💨」という考えが未だに多いと思います。
しかし、ServiceNow(や海外のクラウドベンダー)のメッセージにある「ワークフロー」は、このような限られた範囲ではなく、業務の始まりから終わりまで、すべてをつなげることを指していると考えています。ここを履き違えると近視眼的になるため、注意が必要です。

また、「3年後、5年後にどうなっていたいか?」のグランドデザインを描き、みんなで一丸となって突き進むやる気、思い切りが重要だと感じています!
最近、「製品を使い倒す」がわたしの口癖です!正直なところ海外ベンダーの製品はコストもそれなりに掛かりますので、そのような製品を中途半端に使うことはもったいなく、製品の魅力、性能を十分に引き出せていない状況だと考えています。

最後に、これは弊部門のミッションの1つにもなると思うのですが、ServiceNow、Slackを含め、社内に提供するシステムをつなぎ合わせ、業務すべてをコントロールできる世界観を目指しています!

システムが中心にあってその周りにいる人がシステムの各画面にたどり着くのではなく、人が中心になってその周りに自然とシステムが存在する、そんな未来を描ければと考えています。

※掲載内容は、2023年12月14日時点の情報となります。
※記載されている会社名、サービス名、製品名、ロゴは、一般に各社の登録商標または商標です。

おぜきようすけ|  Road to CIO
ありがとうございます。当社も同じようなペインを抱え、同じような取り組みをこれから進めていかないといけないので、先行している事例を紹介して頂いて、大変嬉しいです。

コンセプトをしっかり持って作り込んでいくことの大事さ、最近実感しています。
GO株式会社 IT戦略本部
コメントありがとうございます!表には出ないものの、同じような課題感を感じているServiceNowユーザの企業は少なくないと思いますので、お役に立てたなら幸いです!(富岡)
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