2016/04/28
アメリカの遺伝子治療に関する研究を行うBioVivaが、世界初遺伝子治療に成功したと報告しました。
加齢を治す?!
実験対象となったのは、BioVivaのCEOであるエリザベス・バリッシュさん。彼女は2015年9月から自社で開発している遺伝子治療の中の、ある2つの実験を受けました。一つは加齢と共に筋肉量が落ちることを予防する治療で、もう一つは歳をとったら発症する様々な疾患により幹細胞が消耗されることを防ぐ治療です。結果、エリザベスさんのテロメアを伸ばすことに成功したと報告しました。
テロメアと加齢の関係とは?
テロメアとは、染色体尾端末に存在するキャップのような存在で、DNAを保護する役目があると言われています。このテロメアが長いほど、ヒトの寿命も長くなると既存の研究で報告されています。その仕組みとしては、ヒトは細胞を分裂することによって生命を維持していますが、細胞が分裂する際にこのテロメアが短くなってしまいます。その結果として、私たちの体は「老化」するのです。2015年エリザベスさんのデータを分析した結果、彼女のテロミアは短く、早い段階で加齢による病気にかかりやすい傾向だったようです。しかし、遺伝子治療を受けた後、エリザベスさんのテロメアは20年分も伸びたと言われてます。
もし今回のデータが正しければ、世界初、加齢を治療した事例となります。年齢と共に発症する様々な疾患を治療できる可能性も期待されています。
参考文献
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