ロボットごと盗まれたりしないか心配
米バージニア州で、自走式ロボットによる荷物配送業務を認める法案が成立しました。これは米国初の事例で、2017年7月1日から施行されます。
新たに制定される法律は、自動走行する配送用ロボットに商品を詰め込み、注文した客の家まで歩行者と同様に歩道や横断歩道を通行して届けることを許可するという内容です。
この法律では、ロボットに常時係員が付いているよう定めてはいません。ただし、万が一走行不能になったときに対処するため、ロボットの動向は遠隔から監視する必要はあります。また州内の各自治体レベルでは、必要に応じて配送ロボットに対し何らかの規制をしたり、禁止することが可能となっています。
バージニア州議員のRon Villanueva氏は、議論において「役に立つ技術で市民へのメリットがあるとわかると、反対意見はあまり出なかった」と語ります。また、空中配送システムを開発するAmazonなどの企業からもバージニア州議員に対して法案に賛成する意見書が届いたとのこと。
法案の成立にはSkype共同創業者が設立したStarship Technologiesが協力しており、最初に配送を行うのはStarshipのロボットになることは間違いなさそうです。このロボットは、時速16km、最大22.7kgの荷物を運搬可能です。また人のじゃまにならないよう道を譲る機能も備えます。
ただ、バージニア州ではその他の企業の配送ロボットについても門戸を開いているとのこと。
ある日、通勤通学途上で車輪のついたポリバケツみたいな配送ロボットがゴロゴロと音を立てて横断歩道を渡ってきたら、おもわず口をあけて凝視してしまいそうです。しかしバージニア州と同様の法案はアイダホ州とフロリダ州でも審議されており、数年後には、多くの地域でロボットが配達に来るのがあたりまえの風景になっているのかもしれません。
もしいつか日本でロボット配送が始まるとしたら、やっぱりロボットに「インカンヲクダサイ」と言われるのか、いまから少し心配です。
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