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解決方法としての関連情報:
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遺伝子操作された「オスだけが生き残る蚊」は、西半球のマラリアを撲滅できるか
2/1(土) 13:00配信
ウメやモモの一大産地として知られる和歌山県で、果樹を食い荒らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害が心配されている。繁殖力が高く、農薬も効果が薄い新しい害虫で、近年は全国で被害が報告されている。和歌山では昨年11月に初めて痕跡を確認。クビアカツヤカミキリは春以降、活動が本格化するため県や農家は対策を急ぐ。(前川康二)
【表】クビアカツヤカミキリの被害を受けた樹木
「こんなに被害が大きいとは」「(果樹の)根から抜くしかないのか…」
「フルーツ王国」として知られる和歌山県かつらぎ町で、県伊都振興局が1月16、17両日、生産者を対象に開いたクビアカツヤカミキリの対策研修会。被害実態が報告されると、出席した農家からは次々と不安の声が上がった。
今のところ外来のクビアカツヤカミキリの駆除に使える登録農薬は少なく、たとえ使っても効果は薄いという。スモモ農家の男性(63)は「農薬が使えないのが厳しい。耕作放棄地などから飛んでくると防ぎようがない」。別のモモ農家の男性(79)は「木を植え替えたら5~6年は(実が)売り物にならない。被害が広がれば廃園するしかない」と深刻な表情。県の担当者は「農園を見回り、被害があれば、すぐに連絡を」と呼びかけた。
■各地で被害
クビアカツヤカミキリは成虫で3~4センチ。体全体は光沢のある黒色で、首のように見える胸部が赤い。果樹の幹や樹皮の割れ目に産卵し、孵化(ふか)した幼虫が寄生して内部を食い荒らし、1~3年かけて成虫化してからはい出す。成虫は春から夏にかけて飛び回り、卵を産み付ける。
国内では平成24年、愛知県で初めて被害が確認された。具体的な侵入ルートは不明だが、中国から寄港した貨物にまぎれていたとする見方もある。
繁殖力が強く、雌1匹が日本の在来カミキリ類の10倍ともされる約千個の卵を産む。天敵の生物が見当たらず、使える農薬も少ないため、被害が一気に拡大する恐れがある。それを防ぐには樹木を根ごと取り除くしかないのが実情だ。
環境省は30年、輸入などを原則禁止とする特定外来生物に指定したが、これまでに少なくとも東京都や埼玉県、大阪府、徳島県などで被害が確認されている。
モモなどの果樹が被害にあい、複数の農園が廃園を余儀なくされた栃木県の担当者は「当初はサクラへの被害が多く報告されていたため、農作物への被害の確認が後手に回り、対策を検討している間に被害が一気に広がった」と悔やむ。
■春以降は厳戒
「警戒はしていたが、ついに被害が出てしまった…」。和歌山県の担当者は肩を落とす。県によると、昨年11月にかつらぎ町の農家からモモの果樹に被害痕跡があると通報を受け、農園などを調査した結果、6地点で計11本の果樹に被害を確認。糞(ふん)などのDNA鑑定の結果、クビアカツヤカミキリによるものと断定された。
県内では29年に町内で成虫1匹が発見されていたが、果樹への具体的な被害痕跡は今回が初めてとなった。
ウメの収穫量が55年連続日本一で、モモの収穫量も全国5位の果樹王国・和歌山県も、初の被害判明を機に危機感を強めている。
特に警戒しているのが、クビアカツヤカミキリの活動が本格化する春以降の動向だ。県は今後、各地の農家や公園管理者とも連携し、被害実態の確認をしていく。通報態勢も整備し、被害が確認された場合は樹木の伐採や幼虫の駆除を徹底し、費用も補助する。担当者は「今が被害を封じ込める大切な時期。あらゆる手立てを駆使したい」と力を込める。
ウメやモモの一大産地として知られる和歌山県で、果樹を食い荒らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害が心配されている。繁殖力が高く、農薬も効果が薄い新しい害虫で、近年は全国で被害が報告されている。和歌山では昨年11月に初めて痕跡を確認。クビアカツヤカミキリは春以降、活動が本格化するため県や農家は対策を急ぐ。(前川康二)
【表】クビアカツヤカミキリの被害を受けた樹木
「こんなに被害が大きいとは」「(果樹の)根から抜くしかないのか…」
「フルーツ王国」として知られる和歌山県かつらぎ町で、県伊都振興局が1月16、17両日、生産者を対象に開いたクビアカツヤカミキリの対策研修会。被害実態が報告されると、出席した農家からは次々と不安の声が上がった。
今のところ外来のクビアカツヤカミキリの駆除に使える登録農薬は少なく、たとえ使っても効果は薄いという。スモモ農家の男性(63)は「農薬が使えないのが厳しい。耕作放棄地などから飛んでくると防ぎようがない」。別のモモ農家の男性(79)は「木を植え替えたら5~6年は(実が)売り物にならない。被害が広がれば廃園するしかない」と深刻な表情。県の担当者は「農園を見回り、被害があれば、すぐに連絡を」と呼びかけた。
■各地で被害
クビアカツヤカミキリは成虫で3~4センチ。体全体は光沢のある黒色で、首のように見える胸部が赤い。果樹の幹や樹皮の割れ目に産卵し、孵化(ふか)した幼虫が寄生して内部を食い荒らし、1~3年かけて成虫化してからはい出す。成虫は春から夏にかけて飛び回り、卵を産み付ける。
国内では平成24年、愛知県で初めて被害が確認された。具体的な侵入ルートは不明だが、中国から寄港した貨物にまぎれていたとする見方もある。
繁殖力が強く、雌1匹が日本の在来カミキリ類の10倍ともされる約千個の卵を産む。天敵の生物が見当たらず、使える農薬も少ないため、被害が一気に拡大する恐れがある。それを防ぐには樹木を根ごと取り除くしかないのが実情だ。
環境省は30年、輸入などを原則禁止とする特定外来生物に指定したが、これまでに少なくとも東京都や埼玉県、大阪府、徳島県などで被害が確認されている。
モモなどの果樹が被害にあい、複数の農園が廃園を余儀なくされた栃木県の担当者は「当初はサクラへの被害が多く報告されていたため、農作物への被害の確認が後手に回り、対策を検討している間に被害が一気に広がった」と悔やむ。
■春以降は厳戒
「警戒はしていたが、ついに被害が出てしまった…」。和歌山県の担当者は肩を落とす。県によると、昨年11月にかつらぎ町の農家からモモの果樹に被害痕跡があると通報を受け、農園などを調査した結果、6地点で計11本の果樹に被害を確認。糞(ふん)などのDNA鑑定の結果、クビアカツヤカミキリによるものと断定された。
県内では29年に町内で成虫1匹が発見されていたが、果樹への具体的な被害痕跡は今回が初めてとなった。
ウメの収穫量が55年連続日本一で、モモの収穫量も全国5位の果樹王国・和歌山県も、初の被害判明を機に危機感を強めている。
特に警戒しているのが、クビアカツヤカミキリの活動が本格化する春以降の動向だ。県は今後、各地の農家や公園管理者とも連携し、被害実態の確認をしていく。通報態勢も整備し、被害が確認された場合は樹木の伐採や幼虫の駆除を徹底し、費用も補助する。担当者は「今が被害を封じ込める大切な時期。あらゆる手立てを駆使したい」と力を込める。
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