【仙台】東洋刃物(宮城県富谷市、大石純一郎社長)は、本社敷地内に新工場棟を完成した。12月下旬から順次設備を導入して稼働し、本社事務所も新棟に移す。主に電気自動車(EV)用蓄電池や機能性フィルムなど電子素材を加工する情報産業用刃物を増産し、売り上げを3年で2倍に増やす。新棟の延べ床面積は約4355平方メートル、総投資額は約11億円。
東洋刃物はコンデンサーに使うアルミニウム箔や絶縁紙、液晶用導電フィルムなど電子素材を切断する高性能刃物を製造する。近年はEV用蓄電池材料の加工用刃物の需要が急増し、それらの増産のため新棟を建設した。
新棟の竣工式で大石社長は「これを機に飛躍的な成長を遂げていく覚悟。2025年には100周年を迎える。社員一同、新たなスタートを切りたい」とあいさつ。東洋刃物の親会社でフェローテックホールディングスの山村丈副社長は「グループの各拠点を活用し、世界展開することに今一番力を入れている。一緒に製品を売り込み、新工場が早くフル稼働するようにしたい」とした。
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