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あらゆる製品に使われる半導体は「産業のコメ」と呼ばれている。半導体不足の慢性化により、世界中で自動車をはじめとする工業製品の生産に支障が出るなど、その重要性を再認識させられたモノづくり関係者は多いはずだ。データ社会の形成により半導体需要が中長期で増え続ける「ビッグイヤーズ」の到来や、新型コロナウイルス禍を契機としたデジタル化の進行で旺盛な需要は今後も続くとみられている。世界市場が約62兆円(5529億ドル、2021年)規模とされる、巨大な半導体業界を“ざっくり”解剖してみよう。
そもそも半導体とは?
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半導体は、電気を良く通す「導体」と、電気を通さない「絶縁体」との中間の性質を持つ物質や材料のことを差す。シリコンなどがこれに当たり、同材料を用いた集積回路(IC)も一般的に「半導体」と呼ぶ。物質としての半導体は結晶の結合が強く、電圧を加えても電流はほとんど流れない。そこに、微量の不純物を添加することで電気抵抗を大きく変え、電流を任意に制御することができる。この性質を応用した部品は、電子機器の演算や情報伝達など多様な役割を担っている。
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例えば、スマートフォンは演算処理を行うCPU、情報を記憶するメモリなど、多くの半導体デバイスが使用されている機器の一つだ。スマホに搭載される半導体は、製品のスペックを大きく左右するため、メーカー各社で開発競争が進んでいる。また、近年開発が進む電気自動車(EV)は、航続距離を伸ばすためモーターやバッテリーを適切に制御する必要があり、エンジン車よりも多くの半導体が使われる。自動運転技術や常時ネット接続可能なコネクテッドカーの進歩なども相まって、今後自動車向けの需要はさらに増えると見込まれる。
半導体デバイスの市場動向
半導体を基盤にさまざまながデバイスつくられているが、機能や役割ごとに大きく5つに分けることができる。半導体メーカーと一括りに言っても、各社が得意とする製品・技術はそれぞれ異なる。
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主要サプライヤーはグローバルサプライチェーンを形成し、安定調達やコスト低減を求める顧客の要望に応えるため、生産設備への投資を継続的に行う。さらに、搭載製品のモデルチェンジや高機能化の要請から、短期で性能向上が求められる傾向にあり、先端分野を中心に開発投資がかさむ。半導体デバイスメーカーが競争力を維持するには、巨額かつ継続的な投資が必要だ。
一方で、半導体需要には波があり、リスク回避のために開発と製造の分離が進んだ。そこで存在感を高めたのが、半導体の製造を請け負うファウンドリー(半導体受託製造)だ。従来の半導体メーカーは、デバイスの設計から製造まで1社で行うIDM(垂直統合)モデルが中心だった。だが、製造の外部委託が増加したことで、次第に力をつけたファウンドリーは技術開発も積極化。先端分野での受注を増やすなど、技術研究とサプライチェーン双方の動向において半導体市場の重要な地位を占めている。
【半導体デバイスの種類と主要メーカー】1.「ロジック」
2.「メモリー」
3.「CMOSセンサー」
4.「パワー半導体」
5.「アナログ半導体」
6.「車載」
7.「ファウンドリー」
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