気管支が炎症を起こし、呼吸が苦しくなる気管支喘息。そのなかでも、吸入ステロイド薬の使用を最大量まで増やし補助薬を使っても発作が起こってしまうのが、重症の気管支喘息だ。その治療に対し、新たな補助薬や治療法が健康保険の適用となった。
重症喘息には経口ステロイド薬が処方されることもある。しかし、ステロイド薬を全身に長期に使い続けると、皮膚症状や肥満など、さまざまな副作用が出るおそれがあり、女性の場合は、妊娠や出産への影響も不安材料である。
東京都に住む山本香苗さん(仮名・31歳)はそんな不安を抱える一人。子どものころからの重症喘息で、ステロイド薬を使っても発作を抑えきれずに入退院を繰り返した。ステロイド薬の副作用と思われる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などの診断も受けていた。
現住所に転居したのを機に国立病院機構東京病院を紹介され、2年ほど前から通院している。初めて、同院喘息・アレルギーセンター医長の大島信治医師の診察を受けた際には、「ステロイドを減らしたい」と訴えた。
大島医師はステロイド薬に替えて、抗IgE抗体治療を導入した。これで発作の頻度は減り、ステロイド薬をやめることができた。しかし、それでも1カ月に1回ほど、軽い発作による定期外受診を必要とした。
そこで、大島医師は病状のさらなる安定化のために、「気管支サーモプラスティ(BT)」による治療も選択肢であることを伝え、山本さんも受け入れた。
BTは「薬」ではなく、「気管支の加熱」というまったく新しいタイプの喘息治療である。18歳以上の重症喘息患者を対象に、15年4月に健康保険の適用となった。喘息の基本的な治療である吸入ステロイド薬の使用は継続することが条件。
「喘息患者さんの気管支内部の筋肉(平滑筋)は、アレルギー反応で肥大化しており、これが気管支の内部を狭くして発作や息苦しさの原因となっています。BTは、内視鏡(気管支鏡)を使い気管支壁を温めることで肥大化した平滑筋量を減らし、気管支の空気の通りをよくしようという治療です」(大島医師)
重症喘息には経口ステロイド薬が処方されることもある。しかし、ステロイド薬を全身に長期に使い続けると、皮膚症状や肥満など、さまざまな副作用が出るおそれがあり、女性の場合は、妊娠や出産への影響も不安材料である。
東京都に住む山本香苗さん(仮名・31歳)はそんな不安を抱える一人。子どものころからの重症喘息で、ステロイド薬を使っても発作を抑えきれずに入退院を繰り返した。ステロイド薬の副作用と思われる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などの診断も受けていた。
現住所に転居したのを機に国立病院機構東京病院を紹介され、2年ほど前から通院している。初めて、同院喘息・アレルギーセンター医長の大島信治医師の診察を受けた際には、「ステロイドを減らしたい」と訴えた。
大島医師はステロイド薬に替えて、抗IgE抗体治療を導入した。これで発作の頻度は減り、ステロイド薬をやめることができた。しかし、それでも1カ月に1回ほど、軽い発作による定期外受診を必要とした。
そこで、大島医師は病状のさらなる安定化のために、「気管支サーモプラスティ(BT)」による治療も選択肢であることを伝え、山本さんも受け入れた。
BTは「薬」ではなく、「気管支の加熱」というまったく新しいタイプの喘息治療である。18歳以上の重症喘息患者を対象に、15年4月に健康保険の適用となった。喘息の基本的な治療である吸入ステロイド薬の使用は継続することが条件。
「喘息患者さんの気管支内部の筋肉(平滑筋)は、アレルギー反応で肥大化しており、これが気管支の内部を狭くして発作や息苦しさの原因となっています。BTは、内視鏡(気管支鏡)を使い気管支壁を温めることで肥大化した平滑筋量を減らし、気管支の空気の通りをよくしようという治療です」(大島医師)
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