https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2503/18/news097.html
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村田製作所は、金属製の細胞向けフィルター「CELLNETTA(セルネッタ)」の量産を始めた。細胞懸濁液の中から目的細胞を迅速かつ簡便に、高い精度で分画できるという。医療再生や細胞医療などにおける研究開発の用途に向ける。
細胞懸濁液を注ぐだけで目的細胞と液体媒体を短時間で分離
村田製作所は2025年3月、金属製の細胞向けフィルター「CELLNETTA(セルネッタ)」の量産を始めたと発表した。細胞懸濁液の中から目的細胞を迅速かつ簡便に、高い精度で分画できるという。医療再生や細胞医療などにおける研究開発の用途に向ける。
医療再生や細胞医療などの研究開発部門では、細胞懸濁液から目的細胞を分画する技術が必要となる。これまでは「遠心分離機」や「メンブレンフィルター」を用いて分画していた。ただ、これらを使いこなすには専門的技能が必要であったり、長い時間が必要となったりした。
新たに開発したCELLNETTAは、これまで培ってきた薄膜微細加工技術を活用し、金属薄膜に一辺が数ミクロンの微細孔を形成した。一般的なメンブレンフィルターに比べ、厚みは10分の1~25分の1に、線幅は50分の1~200分の1というサイズに、それぞれ抑えた。
このため、液体が通過する時の圧力損失を軽減。細胞懸濁液を注ぐだけで目的細胞と液体媒体を短時間で分離させることができる。例えば、目開き5μmのメンブレンフィルターでは、PBS(生理食塩水)50mlを通すのに約5分間を要したが、CELLNETTAだと約20秒で済むという。
また、金属製のため細胞が付着しにくく、フィルターの形状が崩れないため、目的細胞を高い精度で分画できるという。専門的技能なども必要がない。メッシュサイズは5、10、15、20、100、200μmの6タイプを用意しており、用途に応じて適切なサイズを選択できる。
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