https://news.yahoo.co.jp/articles/dcc5c8b491964058ba6ada0eec4ab2b9f2e130e9
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アメリカ大統領選挙で勝利を確実にしたバイデン氏は16日、敗北を認めないトランプ大統領がこのまま引き継ぎに応じなければ「新型コロナウイルスで死者がさらに増えることになる」と批判した。「トランプ大統領が引き継ぎに協力せず、来年1月20日の退任まで足踏みすることになれば、ワクチンの配布計画は大きく遅れる」と危機感をあらわにした。 【映像】熱狂するトランプ支持者 一方のトランプ大統領は、いまだに負けを認めていない。それどころか、自身のTwitterで「I won the Election!(選挙に勝ちました!)」と勝利を宣言した。また、大統領選の結果を不服とするトランプ大統領の支持者は14日、ワシントンで大規模な集会を開催。そこへ突如トランプ大統領の車が通ると、周りから割れんばかりの歓声が。熱狂する支持者は今もトランプ大統領の勝利を信じている。
さらにCNNによると、トランプ大統領は自身の在任中に中国への新たな強硬措置を計画しているという。その強硬措置の内容について、ブルームバーグは中国軍部による米テクノロジーの悪用阻止策や違法漁業対策、さらに香港などを弾圧する中国共産党幹部もしくは機関への追加制裁などが検討されていると報じている。 バイデン氏にとって、最も難しい外交政策のひとつである中国との関係。トランプ大統領の動き次第では、さらに困難を極めるものとなる。中国は16日の会見で、米中関係について「協力すればともに利益を得て、争えばともに傷つく。協力が唯一の正しい選択だ」「アメリカが中国に歩み寄り、健全で安定した関係の発展を求める。中国は主権の安全を断固として守る」と主張している。 敗北を認めないトランプ大統領の姿勢について、ノンフィクションライターの石戸諭氏は「何らかの集計ミスがあったということはありえるだろうが、トランプ大統領が主張しているような大規模な不正の証拠はいまだに示されていない上に、政府内部からも否定する調査結果が出ている。この『不正選挙があった』というのはアメリカでは選挙の常だが、大統領自身が根拠もなく言うのは明らかに問題がある。選挙には、例えば、欧州安保協力機構の国際選挙監視団も入っていて、公正に行われているということはトランプ大統領周辺以外のみんなが言っている。大規模な不正があれば証拠を示すべきだ」と指摘する。
また、トランプ大統領が熱狂的な支持者を集める理由として“ポピュリズム”をあげ、「トランプ大統領は典型的なポピュリストで、何か敵をつくっては叩くということを常にやってきた。ひとつひとつの言動よりも、敵に対峙する立ち居振る舞いが好きだという人たちがトランプ大統領の熱狂的支持者には多いのではないか。今回の結果を、熱狂的なトランプ支持者たちが納得するというのは難しいだろう。トランプ大統領期にかなり進んだこととして最近言われているのが、“感情的分極化”だ。『トランプに投票したから嫌いだ』『民主党に入れたから嫌いだ』など、投票行動が身近な人との感情的な争いと結びついていく問題が起きている」と行方に懸念を示した。 日本でも、右派や保守派の人々がトランプ氏を応援し、不正選挙を訴えている人もいるという。石戸氏は「トランプ大統領、あるいは周辺が唱えているような陰謀論を最も強く支持しているのが、日本の右派コミュニティだ。支持している最もわかりやすい理由は、日本の右派が懸念しているのは対中国との関係で、トランプ大統領が中国に強く出たことにある。その姿勢が大事だということで、中国を敵として叩いてくれるトランプ大統領を支持している。また、彼らの行動原理は反リベラルなので、リベラル派メディア、知識人がバイデン氏の勝利を喜んでいるのが気に食わない、という感情はすごく強いのだろう。日本において、トランプ大統領の陰謀論的な主張に、賛同している人たちがそれなりの数いるのは珍しい展開だと思う」と述べた。 (ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)
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