https://news.yahoo.co.jp/articles/c4df6cea60fd8325a69a801d59ba48c246664aee
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日本発AIベンチャーのSakana AIは、創業から1年以内に企業価値が10億ドルを突破したことから”日本最速のユニコーン企業”と言われる。Sakana AIの原動力は、世界トップクラスの人材にあるという。AI業界の人材獲得競争が激化するなか、なぜSakana AIは優秀な人材を獲得できるのか。Sakana AI共同創業者の伊藤錬氏が語った。 【写真】この記事の写真を見る(2枚) ◆◆◆
シリコンバレーから距離を置いて…
アメリカ、特にシリコンバレーを含むベイエリアでは、人種差別の撤廃やジェンダー平等など社会的正義を追求する「ウォーク(woke)」の風潮がともすれば強くなりすぎて疲弊している人もいます。例えばある企業は、IT用語でもある「Black Box」という言葉が人種差別を助長するとして使用禁止にしています。あるいは、同じ「ウォーク」の観点から、国防関連の研究や仕事に携わることがタブー視されるケースも多いと聞きます。 もちろん私はあらゆる差別に反対です。実際、我々のチームは出身地、人種、性別、経歴などいかなる点からも多様性の宝庫です。そして、AI開発の文脈で言うと、もう一つの意味での多様性というのは、シリコンバレーから少し距離を置いて、他とは違うアイディアに取り組むことだと考えています。なんのために多様性を実現するのか、それは社会的に正しいだけでなく、それが力の源泉になるからです。このような適度なバランスを保つことができれば、日本は優秀な人材の新天地として新たな選択肢になり得る可能性があります。
ウォークマンを生み出した国
また、海外のエンジニアたちを日本に招く中で感じるのは、日本にはまだ「テクノロジー大国」としてのブランドイメージが残っているということです。かつてテクノロジー大国と世界から称賛された時代を知っている世代は、特に日本の現状を憂えているようです。しかし、海外からやってきたメジャーリーグ級のエンジニアたちは、不思議なくらい「日本はウォークマンやファミコンを生み出したテクノロジーの国だ」とリスペクトを隠さない。私は日本にこのイメージが残っているうちに、1人でも多くのメジャーリーガーを連れてきたいと考えています。 もっとも、それだけで優秀なエンジニアたちが日本に来てくれるほど人材獲得競争は甘くありません。 Sakana AIでは、腰を据えて研究に取り組んでもらうため、海外のエンジニアにも家族ごと日本に引っ越してきてもらい、毎日でなくとも基本的には東京のオフィスへの出勤をお願いしています。全く新しい視点での研究開発を追求するためには、対面で会って、ホワイトボードを使ってアイディアを出し合うプロセスが不可欠だからです。
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