大塚家具が黒字転換した理由は、短期的にみるとヤマダHD傘下になり、家具の無金利キャンペーンが成功したためと言われています。
が、その後も成長を続けているので、社員が力を発揮できる状態になったのと、ヤマダ電機との相乗効果なのではと思います。
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大塚家具は、2009年に久美子社長が就任してから業績が上向かず、特に2016年から2020年の5年間は、大幅な赤字でした。
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その後、2019年12月に大塚家具はヤマダ電機の子会社になり、1年間の猶予を貰っていた久美子社長は黒字転換を果たせず、2020年12月に退任しました。
そして、ヤマダHDの経営陣に代わって、2021年7–9月期の家具事業が黒字転換したという事ですが、これは、家具の無金利の分割払いサービスにより25万円だった顧客単価が50万円に倍増したためと言われています。
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ヤマダ電機は、家電製品の店舗型販売で業績を伸ばしてきましたが、Amazonなどのネット通販には勝てないと判断して、2011年に住宅メーカーのエス・バイ・エルを買収し、家電と住宅、太陽光発電システムなどのセット販売に力を入れてきました。
そして、2019年12月に大塚家具を買収するのですが、これは窮地に立っていた大塚家具を救うという側面もありましたが、家電と住宅に加え、家具もセットで「暮らしまるごと」戦略を加速したいヤマダ電機にとっても必要な一手だったと思います。
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こちらが今のヤマダHDの業績ですが、テレビや冷蔵庫などの家電部門の売上が1年間で9.2%も落ち込んでいます。
一方で、大塚家具が組み込まれた「家具・インテリア、GMS」部門は、20.7%も伸びており、
39.7%伸びた「住宅・リフォーム関連」と並んで、ヤマダHDの売上を支える存在になっています。
当時、「大塚家具はニトリやIKEAには、どうやっても敵わない」と言われていましたが、経営者が代わることで「成長部門」になっています。会社って変わるんですね。
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