東京大のチームが光を用いた独自の量子コンピューターを開発するスタートアップ「OptQC(オプトキューシー)」(東京都)を立ち上げ、来年度にも商用機を完成させると17日に発表した。実現の壁とされる心臓部の「量子ビット」の数を増やせるのが強みで、先行する米IBMなどに追い付き、普及させたい考えだ。 【写真】光量子コンピューターの開発をめざす「OptQC」の古澤明・取締役(左)ら。中央は高瀬寛・代表取締役CEO(最高経営責任者)。右はアサバナント・ワリット技術アドバイザー=東京都豊島区 ミクロの世界で働く「量子力学」を使う量子コンピューターは、計算エラーが起きやすい弱点があり、広く普及するには量子ビットと呼ばれる部品が100万個ほど必要になるとされる。世界最多のIBM製でも約1千個で、実用化の壁と考えられている。 OptQCは、超伝導物質やイオンなど従来の量子ビットとは異なる「光量子コンピューター」の開発をめざす。光を量子ビットとして扱うことで、機器を巨大化せずにビット数を大幅に増やせるのが特長だという。17日の会見で、2025年度中にも実現させる計画を明らかにした。
0 コメント:
コメントを投稿