6月26日、連勝記録をさらに伸ばした藤井四段
将棋界の天才、藤井聡太四段の祖母・清水育子さんは、
「好きなことを好きなだけやらせる環境は整っていました。聡太は本当に好きなことをやってきただけなんですよ」
と孫の幼少期を振り返る。
昨年、14歳2か月で史上最年少プロとなった彼は連勝街道を突き進み、国民的スターに。連勝記録歴代1位となった原動力は、“好き”を極めたことにあった。
「1歳から電車に夢中になりました。見たいというから線路沿いの道に連れて行くと、帰ろうと言っても駄々をこねて動こうとしない。また、時刻表もよく読んでいましたね。そして、幼稚園に入るころには、いろいろな本を読むようになっていました」
小学生になると幼児用の本だけではなく、大人向けの本も片っ端から読みあさるように。
「あるとき、聡太のお父さんが買っていた『あなたが職場で嫌われる理由』という本を読んでいたのには驚きました。小学生が読む本ではないですよね(笑)。
また、あるときには主人が体調を崩してとりあえず病院に行こうと話していたら、“とりあえず病院に行くのはいけません!”と怒りだしました。主人が買った本の“とりあえず病院へ行くというのは、医者の格好のお客様です”という一節を覚えていたからなんです(笑)」
記憶力が抜群で、漢字を覚えるのも早く、ピアノを習うとすぐに弾き方をマスター。
「私は花が好きで、オシロイバナを育てていました。聡太にこの花は英語で“FOUR O'CLOCK”つまり、“4時に咲く花”だと説明したんです。そうしたらその何日か後に突然“おばあちゃん、もう4時だよ”と話しかけてきました。すっかり忘れていたので驚きましたね(笑)」
記憶力に加えて集中力も高く、幼稚園のときにはすでに五目並べや神経衰弱でも大人を負かしてしまったという。
これほどまでに彼の才能が花開いた背景には、通っていた幼稚園の教育法も関係しているらしい。“モンテッソーリ教育”というシステムだ。
「19世紀にイタリアで生まれた教育法で、子どもたち自身が自発的に物事に興味を持つことを重視します。
内面から自然に現れる好奇心に促されて自由に取り組めるような環境を整え、大人は子どもが選んだ活動を心ゆくまでできるように援助するという考え方です」(教育評論家)
家庭では好きなことをやらせてもらえ、幼稚園も自主性を重んじる方針だった。
「3歳のときにキュブロという積み木を買ってもらい、何度も繰り返していたそうです。5歳になると、迷路づくりに熱中した。気がすむまで集中して書いていて、大人でも解けないようなものもあったそうです」(スポーツ紙記者)
将棋では5手、10手先を読む能力が求められるが、これも伸ばすことができるらしい。
「どんな行為でも、自ら手順を考えさせます。何かを貼るという作業なら、自ら台紙を選び、貼る材料を持ってきて、手をふく雑巾を持ってくるんです。作業をする席も自分で決めさせます。何でも自分で決めるという活動を繰り返すことで、小さなころから先を読む力が身についていくわけです」(前出・教育評論家)
将棋界に旋風を巻き起こす快進撃は、すでに1歳から始まっていた!
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