2019年10月3日木曜日

理想のスピーカーのイメージ 2019.10.03 その4 Technics SB-10000 ※受注生産 ¥600,000(1台、1977年発売)

https://audio-heritage.jp/TECHNICS/speaker/sb-10000.html
シェアしました。

 解説 
リニアフェイズ設計などのテクニクス・スピーカー技術の集大成として開発されたスピーカーシステム。

低域には46cmコーン型ウーファーを搭載しています。
ウーファーコーン紙表面のコーティングなどによって高域特性を改善しており、中域用ホーンとウーファーのクロスオーバー付近の音質改善を図っています。

中域には指向特性や歪の改善を図ったミッドレンジ用ホーンスピーカーを搭載しています。
このユニットでは、歪を低減するために110φの大口径ダイアフラムを採用しており、これによってホーンのスロート部における空気歪を極少に抑えています。また、スロートの口径の小さくなった場所から開口部を横に大きくしたホーン形状を採用することで指向特性の改善も図っています。さらに、偏平マグネットによって指向特性のさらなる改善を図るとともに、歪を低減させるために大きなバックキャビティとともにユニークな形状を採用しています。
また、高域特性の改善のため、イコライザのスリットを通常の4から5へと増やしています。

ホーン部は、厚い特殊防振ゴムを貼り付け、さらに発泡ネオプレンでダンプし、それを板でおさえてネジ止めすることでホーン鳴きに対処しています。

高域にはホーン型トゥイーターを搭載しています。
このユニットでは、ダイアフラムのドーム部だけでなくエッジにもボロンを使用しており、高域再生限界を高めています。

ネットワーク部には位相測定器の実測に基づいて設計された専用ネットワークを採用しています。これにより音圧周波数特性だけでなく、位相周波数特性の平坦化も図っています。

エンクロージャーは300リットルのバスレフ型キャビネットを採用しています。
    • 周波数特性
    •  
    • ミッドレンジダイアフラム部
    •  
    • ミッドレンジ用ホーンスピーカー断面図
    •  
    • ホーントゥイーター断面図
    •  
    • 側面からみた写真
    機種の定格
    方式3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型
    使用ユニット低域用:46cmコーン型
    中域用:10cmホーン型
    高域用:3.5cmホーン型
    再生周波数帯域30Hz~22kHz -10dB
    インピーダンス
    出力音圧レベル95dB/W/m
    許容入力300W(MUSIC)
    200W(DIN RMS)
    クロスオーバー周波数700Hz、6.5kHz
    外形寸法幅1,115x高さ1,200x奥行705mm(ネット付)
    重量140kg(ネット付)

    • SB-10000の写真
    •  
    • ホーン部のアップ

0 コメント:

コメントを投稿