2023年7月1日土曜日

5焦点眼内レンズで夜間のハローグレアが少ないレンズの御紹介で御座います。インテンシティはイスラエルのHanita_Lenses社製のレンズです (https://www.hanitalenses.com/)。

 

Intensity (インテンシティ)はイスラエルのHanita_Lenses社製のレンズ

インテンシティとはIntensity

インテンシティはイスラエルのHanita_Lenses社製のレンズです(https://www.hanitalenses.com/EU加盟国の基準を満たす製品に付与されるCEマークを取得しています。
最新の独自の光学技術『DLUテクノロジー(Dynamic light utilization technology)』で従来の回折型2焦点や3焦点より光効率が最大化し、遠方・遠中(133cm)・中間(80cm)・中近(60cm)・近方(40cm)の5ヶ所に焦点が合うレンズです。最適化された光エネルギー配分により光エネルギーのロスが6.5%と他レンズに比べ少なく、効率よく眼内に光を取り入れることが可能となります。さらに瞳孔径に応じて最適な配分になるように作られています。また、レンズ構造上グレア・ハローの影響も少ないことも大きな特徴の1つと言えます。
インテンシティは遠くから近くまでスムーズに見える、世界初の5つの焦点を持った眼内レンズです。

当院では5焦点のプレミアム眼内レンズインテンシティを田中院長の執刀で実施しています。

インテンシティを使用した手術は保険適応外のため、自費診療となります。

インテンシティの3つ特徴

015焦点のレンズだからこそ、
遠くから近くまでスムーズに
ピントが合う。

5焦点であることがこのレンズの最大の特徴です。(図1)
これまでの回折型2焦点や3焦点眼内レンズでは見え方が低下していた遠方~中間、中間~近方の距離にもピントが合い、スムーズに明視できるようになりました。(図2)

Intensityの5焦点の見え方(MTF)
図1:Intensityの5焦点の見え方

インテンシティは遠方・遠中・中間・中近・近方の5焦点をもっています。5焦点のMTF(空間周波数:光学的性能)を表した図です。横軸は各焦点度数を示し、縦軸はMTF(光学性能)を示します。5焦点すべての距離でMTFは高値ではありませんが、遠方と中間と近方で高値を示し、遠中と中近はスムーズに見えるために落ち込みが少ない設計になっています。

両眼と片眼における、遠くから近くまでの見え方
図2:Intensityの片眼と両眼の遠くから近くまでの見え方

横軸は6mから0.3m(30cm)までの距離を表し、縦軸は視力を表しています。
インテンシティでは、遠くから近くの0.4m(40cm)まで0.8以上の視力を獲得できる可能性があります。

02光効率が良く、3焦点レンズに比べて光学的ロスが少ない(6.5%)

従来の2焦点多焦点眼内レンズでは、多焦点構造のために20%のエネルギーロスが生じていました。技術の向上により3焦点レンズでのエネルギーロスは12%に減少しましたが、インテンシティでは光効率の最適化によって、エネルギーロスが6.5%とさらに減少しました。(図3)他の眼内レンズと比較してもエネルギーロスが少なく、効率よく眼内に光を取り入れることができるようになっています。さらに瞳孔径に応じて最適配分されるように設計されています。

光透過率とエネルギーロス

図3:3焦点レンズ(panoptix)とIntensityの光透過率とエネルギーロスの比較
選定療養の3焦点レンズ(panoptix)のエネルギーロスは12%ですが、インテンシティでは6.5%であり、光効率が良いレンズです。

03グレア・ハローが少ない

光がギラギラする「グレア」や光の周りに輪がみえる「ハロー」は夜間に見えることが多い光視現象です。(図4)単焦点眼内レンズでも見られることがありますが、多焦点眼内レンズで出現頻度が高くなります。インテンシティではグレアやハローは少ないと言われ、夜間の運転や外出が多い方に適しています。(図5)

グレア

グレア

ハロー

ハロー

図4:グレアとハローの見え方

IntensityとPanoptixのグレアとハローのシミュレーション比較
図5:Intensityと3焦点レンズ(panoptix)のグレアとハローのシミュレーション比較
グレアやハローが比較的少ないとされる3焦点レンズ(panoptix)と比較してもインテンシティはより少ないと言われています。

インテンシティのまとめ

焦点が多いほど高性能というわけではありませんが、5焦点であることにより3焦点に比べて遠くから近くまで見え方がスムーズに変化し、グレアやハローの影響が少ないレンズと言えます。

しかしながら、単焦点に比べると多焦点眼内レンズ特有のデメリットである、それぞれの距離における見え方の質の低下やグレアやハローが生じる方が一定数いらっしゃいます。ご理解いただいた上での選択をお願いいたします。

また、インテンシティは強度な近視がある方は規格外となることがあります。その場合は、規格がある選定療養の多焦点眼内レンズをご案内いたします。

多焦点眼内レンズ(選定療養)

多焦点眼内レンズが向かない方

  • 網膜疾患がある方
  • 斜視がある方
  • 極度に神経質な方
  • 角膜不正乱視がある方
  • 緑内障などで視野異常がある方
  • ご高齢の方(70~75歳以上)

多焦点眼内レンズのデメリット

単焦点眼内レンズと比べてすっきりと見えない
(Waxy vision)

専門的には「コントラスト感度が低い」と言います。
視力検査は一定の環境下で測定されていますが、日常では色々な条件下で見ています。

曇り空や夕暮れの雨など、日常で一般的に見えにくさを感じる環境下では、多焦点眼内レンズの方がすっきりとは見えないと言われています。
日常生活が困難なほど感じ方が大きい場合は、眼内レンズの摘出が必要なこともあります。

グレア・ハローの光視現象

グレアやハローは夜間に見えることが多い光視現象です。単焦点眼内レンズでも見られることがありますが、多焦点眼内レンズで出現頻度が高いと言われています。

ほとんどは術後間もない頃で大きく感じられますが、時間の経過とともに小さくなり、気にならなくなっていきます。

しかし、日常生活が困難なほど感じ方が大きい場合は、眼内レンズの摘出が必要なこともあります。

治療のスケジュール

治療のスケジュール

レンズの規格

球面度数乱視度数
10D~20D(0.5Dステップ)1.0D・1.5D・2.25D・3.0D
20.5D~30D(0.5Dステップ)1.0D・1.5D・2.25D・3.0D・3.75D・4.5D

手術費用

片眼のみ治療の場合

片眼の治療の場合

乱視なし

片目 440,000円税込

乱視あり

片目 495,000円税込

両眼の治療の場合

乱視なしの場合

両眼 880,000円税込

両眼に乱視ありの場合

両眼 990,000円税込

片眼に乱視ありの場合

両眼 935,000円税込
  • 手術決定時に、内金として手術費用の半分をお支払いいただきます。
  • 手術費用には適応検査、術前検査、レンズ代金、手術後3ヶ月後までの診察費用、検査料、薬剤料を含みます。
  • レンズ発注後のキャンセルは原則お受けできません。やむなくキャンセルとなった場合、内金の返金は致しかねます。
  • 手術費用は、現金またはクレジットカード(VISA・MASTER・JCB・AMEX・ダイナース等)でお支払いください。
各種クレジットカード

合併症

白内障で起こりうる合併症

乱視軸ずれ(乱視矯正レンズを挿入する場合)

度数ずれ

不適合

偶発症

レンズの摘出・交換等の
治療に伴う費用について

治療内容費用
レンズの軸ずれ修正手術費用に含まれます
レンズ不適合や度数ずれにおける新しいレンズ挿入手術手技料・レンズ料金をご負担いただきます
その他の合併症に伴う新しいレンズ挿入手術手技料・レンズ料金をご負担いただきます

日祝
8:00~12:00
13:00~17:00※
▲…内科診療は休診
※…コンタクトレンズ新規作成の受付は16:00まで
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