[イスマイリア(エジプト) 16日 ロイター] - イスラエルとイスラム組織ハマスは16日、エジプト、イスラエル、米国がパレスチナ自治区ガザ南部の停戦で合意したとするエジプト当局筋の発言を否定した。
エジプトは、ガザ南部ラファにあるエジプトとの境界の検問所について、イスラエルが支援物資の搬入と外国パスポート保持者の避難に協力していないとし、多くの物資が立ち往生していることを明らかにした。ラファは公式には閉鎖されていないが、イスラエルによるガザ側への空爆のため使用不能になっているという。
エジプトのシュクリ外相は記者団に対し、「ガザのパレスチナ住民の苦難の緩和が緊急に必要」としたが、イスラエルとの協議は実を結んでいないと述べた。
ブリンケン米国務長官は15日、ガザへの支援に向け、再開する見通しだと明らかにしていた。 もっと見る
エジプトの治安当局筋はこれに先立ち、エジプト、イスラエル、米国はガザ南部の停戦で合意し、ラファの検問所も再開するとロイターに明らかにした。ガザから外国人を避難させ、援助物を搬入するために0600GMT(日本時間午後3時)から数時間停戦し、ラファの検問所は同日1400GMT(同11時)まで再開されるとしていた。
10月16日、エジプト、イスラエル、米国はガザ南部の停戦で合意した。写真は同日、ラファの検問所で再開を待つ人道支援物資を積んだトラック(2023年 ロイター)
しかし、イスラエルのネタニヤフ首相は合意を否定。首相府は「現在、ガザでは外国人退去と引き換えに停戦や人道支援は行われていない」とする声明を発表した。
ハマスの政治局幹部エザト・エル・レシク氏もロイターに、ラファが再開されたとか、停戦があったというメディアの報道は真実ではないと語った。
エジプトの治安関係者は停戦合意について事前に確認を受けていたとし、イスラエル側の否定に当惑していると語った。
ラファの関係者は16日は砲撃はなく、エジプト側から国境を越える準備ができていたと述べた。
エジプト北東部アリーシュの治安当局者と非政府組織(NGO)関係者は、検問所再開後も支援トラックがまだ待機していると述べた。ロイターはトラックがラファへの移動の許可を待っている様子を確認した。移動には数時間かかる可能性がある。
※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 コメント:
コメントを投稿