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Cayinの最新DAP(デジタルオーディオプレーヤー)
N7のレビューです。
IC・LSIを使わず、ディスクリート構成にこだわり、
広い音場と柔らかでウォーム感のあるサウンドが
特徴のN7を、
オーディオ専門店スタッフが詳しく解説します。
目次
Cayinのポータブルプレーヤーとは
N7の外観と特徴
- パッケージ内容
- 本体正面
- 本体上部
- 本体右側面
- 本体左側面
- 本体下部
- ラインアウト・プリアウトの切替
- 付属の本革製専用レザーケース
- N7の特徴
N7音質レビュー
製品仕様
まとめ
Cayinのポータブルプレーヤーとは
Cayin(カイン)は中国を代表するオーディオブランドのひとつです。最近では特にローム社製DACチップ「BD34301EKV」を搭載したフラッグシップモデル・N8iiをはじめとするポータブルオーディオプレーヤーの数々が好評を博しています。
このCayin、設立は1993年…ということはつまり、今年はちょうど”設立30周年”を迎えた記念すべき年となります!
そんなCayin製ポータブルプレーヤーに、さらなるモデルがついに本日発売!それがこちらの「N7」です!
今回はこのN7について、詳細および音質レビューをお届けします。
N7の外観と特徴
パッケージ内容
N7の付属品はマニュアル類にガラスフィルム、Type-C USBケーブル、本革製専用レザーケース、2.5mmバランス→3.5mmシングルエンド変換アダプタ、2.5mmバランス→4.4mmバランス変換アダプタとなっています。
本体正面
こちらがN7本体です。耐食性と表面処理性に優れた6063アルミニウム合金をCNC加工した筐体に、5インチ(1080×1920ドット)のタッチスクリーンを備えています。
本体上部
本体上部には、炎をイメージしたエンブレムが刻印された金メッキ真鍮製の大きなボリュームノブが配置されています。
本体右側面
右側面には「曲戻し」「再生・停止」「曲送り」「電源ON/OFF」の4つのボタンが並びます。
本体左側面
左側面にはmicroSDカードスロットのみを配置しています。
本体下部
本体下部には左から、4.4mmバランス出力端子(ラインアウトおよびプリアウト)、3.5mmシングルエンド出力端子(ラインアウトおよびプリアウト)、3.5mmシングルエンド出力端子(ヘッドホンアウト)、4.4mmバランス出力端子(ヘッドホンアウト)が並びます。その下にはI2S(アイスクエアエス)端子とUSB-C端子のデジタル入出力端子も配置されています。
ラインアウト・プリアウトの切替
ラインアウト・プリアウトの切替は、N7のプルダウンメニュー(画面上部を下にスワイプ)から行います。ラインアウトはボリュームをバイパスした固定電圧の出力となり、ポータブルアンプや据置型ヘッドホンアンプとの接続時に使用します。もう一方のプリアウトはN7のボリュームを介した可変電圧の出力となるため、プリ入力モードを搭載した同社製ポータブルアンプ「N9」のようなパワーアンプとの接続時に使用します。
このプルダウンメニューからはヘッドホン出力のゲイン変更や、アンプ出力のA級・AB級切替ができる「デュアルアンプオペレーションモード」の操作も可能です。
付属の本革製専用レザーケース
付属の本革製専用レザーケースはキャメルカラーで、背面には放熱のためか金属板が組み込まれたデザインとなっています。
N7の特徴
さて、ちょうど昨年の今頃発売されたフラッグシップモデル・N8iiには「ローム社製DACチップ・BD34301EKV搭載」「Nutubeモードでのバランス出力対応」といった特徴がありましたが、このN7にも大きな特徴があります。それが「フルディスクリート・フルバランスデザイン」です!
通常はオペアンプやDACチップといったIC・LSIを使って組まれるDAC回路・LPF(ローパスフィルタ)回路・ヘッドホンアンプ回路を、それぞれ単一の素子で構成された回路で組み上げたものがディスクリート回路となります。回路そのものから設計する必要があるため手間はかかりますが、そのぶん設計の自由度も高く音の微調整が可能ということでN7に採用されました。
N7音質レビュー
それではN7の音を確認してみたいと思います。組み合わせるイヤホンにはAcoustuneの最新ハイクラスイヤホン「HS2000MX SHO -笙- MKII」を選んでみました。
【商品情報】Acoustune HS2000MX SHO -笙- MKII
Cayinといえば生音の再現に適した柔らかな音質と音場空間の広さに定評あるブランドですが、このN7でもその傾向は変わらず「安定のCayinサウンド」という印象です。とはいえ、たとえばウォーム感はありつつもけっして音がぼんやりとしてはおらず若干スッキリとした見晴らしの良さも感じさせます。音の粒立ちもしっかりとはしていますが、一音一音をクッキリと押し出すのでなく広い音場空間の中に自然に溶け込ませるかのように配置されるイメージのナチュラルさを持っています。低域の量感もタイト気味になっているなど、生音ばかりでなく電子音の表現も問題なくこなしてくれるかと思います。このあたりの絶妙なサウンドバランスは、今回「フルディスクリート・フルバランスデザイン」を採用したことでうまく成立しているのではないでしょうか。
ここまではアンプ出力を「A級」にセットして聴いてみましたが、続いて「AB級」に切り替えてみるとどうでしょう。まったく別物、というような変化ではありませんが、先ほどのサウンドからややエッジの立ったメリハリあるサウンドへの変化を感じさせます。A級アンプの音だと落ち着きすぎて…というような時には、プルダウンメニューから簡単に切替可能でもあるのでこちらのAB級をお試しください。
製品仕様
メモリー | 4GB LPDDR4 RAM | ストレージ | 内蔵メモリー64GB+MicroSD(最大1TB) |
---|---|---|---|
Bluetooth | BTv5.0 | Bluetoothコーデック | LDAC、 UAT、 AAC、 SBC |
本体サイズ | 142 x 77.8 x 22.2 (mm) | 本体重量 | 380g |
【商品情報】Cayin N7
まとめ
Cayinの最新ポータブルプレーヤー「N7」は
・4.4mm/3.5mm出力のラインアウト兼プリアウト端子を装備
・DAC回路・LPF(ローパスフィルタ)回路・ヘッドホンアンプ回路をディスクリートで組み上げた「フルディスクリート・フルバランスデザイン」
・広い音場と柔らかでウォーム感のあるナチュラルサウンド
と、Cayinがこれまでの製品にはない新しい試みに挑戦しつつも、設立以来30年にわたって追求してきたサウンドを凝縮したモデルとなっております。
N7は本日より発売開始、店頭試聴機もご用意しておりますので、ぜひ店頭でCayinならではのこだわりをじっくりとご確認ください!
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